
理学療法士の「単位」って、収入にどう関係するんですか? 患者さんが良くなると収入が減るって本当ですか?
理学療法士の収入は、「単位」の仕組みと深く関わっています。
職場によっては、患者さんが良くなることと、自分の収入が、きれいに両立しない場面も出てきます。
僕は整形外科クリニックで10年以上働き、1日18単位のノルマの中で、このジレンマを何度も感じました。
この記事では、単位制で働くときの葛藤を、実体験をもとに整理します。
- 「単位」とノルマの基本
- 患者さんを治すと、収入が減ってしまうジレンマ
- キャンセルや新患の割り振りで起きること
- 単位制と上手く付き合う考え方
「単位」とノルマの基本
リハビリは、1単位(20分)ごとに決まった点数(金額)が定められています。
1日に算定できる単位数には上限があり、実働8時間で最大24単位程度が目安です。
この点数は、新人でもベテランでも基本的に同じです。
僕の職場には、1日18単位というノルマがありました。
18単位を超えないと残業代がつかず、18単位未満だとボーナスの査定が下がる仕組みでした。
詳しくは、理学療法士の年収は低い?にまとめています。
患者さんを治すと、自分の単位が減る
一番つらかったのが、患者さんが良くなって通院が終わると、自分の単位(収入)が減るというジレンマです。
- 患者さんの回復は、本来は喜ぶべきこと
- しかし、担当患者さんが減ると、1日の単位数も減る
- 単位が減ると、ノルマに届かず、残業代やボーナスに影響する
患者さんが回復したことは嬉しいのに、心のどこかで「自分の単位が減る」と考えてしまう自分に気づいたとき、仕事への違和感が大きくなりました。
キャンセルで単位が不安定になる
単位は、患者さんの来院に左右されます。
雨の日や、体調不良などによるキャンセルがあると、その日の単位が足りなくなることがあります。
自分の力ではどうにもできない理由で、収入が不安定になりました。
新患の担当をめぐる駆け引き
新しい患者さん(新患)の担当の割り振りも、収入に影響する要素でした。
僕の職場では、割り振りはリハビリ助手が決め、後輩が優先されることが多かったです。
担当をめぐって、同僚との間に駆け引きのような空気が生まれることもありました。
「患者のため」より「単位のため」になる感覚
単位制の中で働いていると、「患者さんのため」より「単位のため」に治療しているような感覚になることがありました。
歩合制が導入されたときも、同じ感覚を持ちました。
詳しくは、歩合(インセンティブ)制が導入されましたに書いています。
一方で、歩合制に賛成するスタッフも多く、人によって受け止め方は違います。
単位制が合うかどうかは、人それぞれだと思います。
単位制は、個人の問題ではなく構造の問題
これは、僕だけの悩みではないと考えています。
リハビリの収益は、診療報酬制度の点数と単位数の上限で決まるため、経験を積んでも、収益が増えにくい構造があります。
そのため、職場がノルマを設けやすい面があります。
「自分が頑張っていないからつらい」のではなく、仕組みがつらさを生みやすいという見方もできます。
単位制と上手く付き合う考え方
- 単位は「評価の基準」の一部であり、自分の価値のすべてではない
- ノルマの有無と、残業代・賞与への影響を、入職前に確認する
- 合わないと感じたら、環境を変える選択肢も考える
- 患者さんへの関わり方で、自分が大切にしたいことを言葉にしておく
ノルマや担当人数の実態は、担当患者数は何人?や残業は多い?にまとめています。
転職先を選ぶときは、転職で失敗しないコツも参考にしてください。
よくある質問
Q. 理学療法士の1単位は何分ですか?
A. 1単位は20分です。1日に算定できる単位数には上限があります。
Q. ノルマがない職場もありますか?
A. あります。ノルマや目標単位数は職場によって大きく異なるため、入職前に確認しましょう。
Q. 単位制がつらいと感じたら、どうすればいいですか?
A. まずは、何がつらいのかを整理してみてください。職場の仕組みが原因なら、環境を変えることも選択肢のひとつです。
まとめ
単位制では、患者さんの回復と自分の収入が、きれいに両立しないことがあります。
これは個人の問題ではなく、仕組みの問題でもあります。
入職前にノルマと評価の仕組みを確認し、自分に合う環境を選んでみてください。








