
退職を決めたのですが、上司にどう切り出せばいいか分かりません。引き止められたらどうしたらいいでしょうか。
退職を決めても、「いつ」「誰に」「どう伝えるか」で悩む人は多いです。
伝え方を間違えると、引き継ぎや有給の消化、ボーナスの受け取りにも影響することがあります。
この記事では、理学療法士が円満に退職するための基本の流れを、法律の基本と、僕自身が退職前にやっておいてよかったことをもとに整理します。
- 退職の申し出の時期と、伝える順番
- 有給・ボーナスで確認したいこと
- 引き止められたときの考え方
- 退職前にやっておいてよかったこと
退職を伝える前に確認すること
就業規則で申し出の期限を確認する
民法では、期間の定めのない雇用契約の場合、退職の申し入れから2週間で契約が終了するとされています(民法第627条)。
ただし、実際には就業規則で「退職の1か月前まで」などと定めている職場が多いため、まずは就業規則で申し出の期限を確認することが大切です。
有給の残日数とボーナスの条件を確認する
年次有給休暇は、労働基準法第39条で定められた労働者の権利です。
退職前にまとめて消化したい場合は、残日数と引き継ぎ期間を逆算して計画しましょう。
賞与は、支給日の在籍要件などが就業規則や賞与規程によって異なります。
もらってから辞めたい場合は、支給日と条件を事前に確認してください。詳しくは、転職日記 第1話にもまとめています。
退職の伝え方|基本の流れ
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ① | 直属の上司に、口頭で伝える | 他の職員より先に、まず上司へ。時間をとってもらう |
| ② | 退職希望日と理由を伝える | 不満より、前向きな理由を中心に |
| ③ | 退職届を提出する | 書式や提出先は、就業規則で確認 |
| ④ | 引き継ぎのスケジュールを決める | 担当患者・業務の引き継ぎ資料を準備 |
| ⑤ | 同僚・患者さんへ伝える時期を相談する | 上司と相談して順番を決める |
伝える順番で大切なのは、同僚や他の職員に先に話さないことです。
うわさとして先に広まると、上司との関係がこじれる原因になります。
転職日記で立てた予定
僕は転職日記で、3月末の退職を予定し、半年前の9月には会社に退職の意思を伝えるつもりだと書きました。
新卒から長く働いた職場だったため、引き継ぎの時間も含めて余裕を持った計画にしたかったためです。
退職理由の伝え方
- 事実を簡潔に伝える(長い不満は言わない)
- 「次にやりたいこと」を中心に話す
- 職場の批判や人の悪口は避ける
- 退職の意思は固いことを、はっきり伝える
本音の理由が職場への不満であっても、そのまま伝えると話がこじれやすくなります。
「自分のキャリアのために」という形で、前向きな理由に言い換えるのがおすすめです。
引き止められたときの考え方
「後任が見つかるまで待ってほしい」「条件を見直すから残ってほしい」などと言われることがあります。
- 退職の意思が固いなら、最初にはっきり伝える
- その場で結論を出さず、持ち帰ってもよい
- 条件の見直しを提示されても、辞めたい理由が解消されるか冷静に考える
- 感情的にならず、感謝を伝えながら意思を繰り返す
引き止めが強く、話が進まないときは、就業規則や労働基準監督署などの公的な窓口に相談する方法もあります。
僕が退職前にやっておいてよかったこと
退職後の生活も経験したうえで、「やっておいてよかった」と感じたことを挙げます。
- 認定理学療法士を取得しておいた
- 半年分の貯金をしておいた
- ボーナスをもらってから退職した
特に、貯金は最低でも半年分あると安心です。
失業手当はあてにしすぎないほうがよいと感じました。
国民健康保険の支払いもあるため、退職後にやることを具体的にイメージしておくことをおすすめします。
退職日までに進めたい引き継ぎ
円満に退職するには、引き継ぎを丁寧に行うことが大切です。
引き継ぎの準備を計画的に進める人ほど、最後まで良い関係を保ちやすいです。
- 担当患者さんの一覧と、現在の状態・目標・今後の方針をまとめる
- 担当している業務(係・委員会・当番など)の一覧を作る
- 日々の業務の手順やルールを、資料にして残す
- 後任・同僚への申し送りの時間を、上司と相談して確保する
- 借りているものや、使っている物品を整理して返却する
患者さんへの伝え方は、上司と相談して、時期と言い方を決めておきましょう。
退職の理由を詳しく話す必要はなく、「担当が変わること」と「引き継ぎがあること」を落ち着いて伝えれば十分です。
退職届の基本
- 書式は、就業規則や職場の指定があれば、それに従う
- 「一身上の都合により」と書くのが一般的
- 退職希望日と提出日、氏名を明記する
- 提出先は、直属の上司や事務など、職場の決まりに従う
退職届を出す前に、退職日の合意を口頭で得ておくとスムーズです。
退職後の手続きで確認しておきたいこと
次の職場がすぐに決まっていない場合は、退職後の手続きが必要になります。
詳細は、お住まいの自治体や勤務先、ハローワークなどの公式窓口で確認してください。
| 手続き | 確認すること |
|---|---|
| 健康保険 | 国民健康保険に加入するか、任意継続を選ぶか、家族の扶養に入るか |
| 年金 | 国民年金への切り替え |
| 雇用保険 | 離職票の受け取り、失業給付の手続き |
| 住民税 | 退職後の納付方法 |
退職後は、国民健康保険や年金の支払いが重なるため、貯金に余裕があるほうが安心です。
よくある質問
Q. 退職は何か月前に伝えればいいですか?
A. 法律上は2週間前とされていますが、就業規則で1か月前などと決まっていることが多いです。
引き継ぎも考えて、余裕を持って伝えましょう。
Q. 退職理由は正直に言うべきですか?
A. 嘘をつく必要はありませんが、不満だけを伝えると話がこじれやすくなります。前向きな理由を中心に伝えるのがおすすめです。
Q. 有給は全部消化できますか?
A. 有給は労働者の権利ですが、引き継ぎとの調整は必要です。退職の意思を伝える際に、消化の希望も一緒に相談しておくとスムーズです。
まとめ
退職を円満に進めるには、就業規則の確認、上司への最初の相談、前向きな理由、余裕のある引き継ぎの4つが大切です。
迷ったときは、転職前の準備や情報収集から始めてみてください。
理学療法士の転職で失敗しないコツ
参考:民法(e-Gov法令検索)/労働基準法(e-Gov法令検索)。個別の事情は、勤務先の規則や専門機関にご確認ください。









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