※本記事は一般的な情報をまとめたものです。診断や治療の代わりにはなりません。強い痛み、しびれ、腫れがあるときは、医療機関を受診してください。
足首をひねった、朝の一歩目でかかとが痛い、夜中にふくらはぎがつる。
足まわりの痛みは種類が多く、「どれに当てはまるのか分からない」と迷いやすいですよね。
この記事では、整形外科クリニックで10年働いた理学療法士の僕が、足・足首・ふくらはぎによくある10の症状を、痛む場所ごとに整理しました。
それぞれの特徴、日常でできる工夫、受診の目安をまとめています。
まず確認|すぐに受診したほうがいいサイン
- 足に体重をかけられない、歩けない
- 「ブチッ」という音や、強い衝撃のあとから痛む
- つま先立ちができない
- 大きく腫れる、内出血が広がる、骨を押すと強く痛む
- 片脚だけが急に腫れて痛い、赤みがある
- 息苦しさや胸の痛みを伴う(すぐに医療機関へ)
- しびれや、力が入らない感じが続く
ここに当てはまらない場合も、数週間たっても良くならないときは、整形外科で相談すると安心です。
痛む場所から探す|早見表
| 痛む場所・場面 | 考えられる状態 | この記事の見出し |
|---|---|---|
| 足首の外側(ひねった直後) | 捻挫 | 足首の捻挫 |
| 太もも裏・ふくらはぎ(運動中に急に) | 肉離れ | 肉離れ |
| かかとの少し上 | アキレス腱炎 | アキレス腱炎 |
| すねの内側 | シンスプリント | シンスプリント |
| 朝の一歩目のかかと・足の裏 | 足底腱膜炎 | 足底腱膜炎 |
| 親指のつけ根 | 外反母趾 | 外反母趾 |
| 指のつけ根のしびれ・痛み | モートン病 | モートン病 |
| 土踏まず・足の疲れ | 扁平足(足のアーチの低下) | 扁平足 |
| 夜中のふくらはぎ | こむら返り | こむら返り |
| 夕方のむくみ | 立ち仕事のむくみ | むくみ |
当てはまりそうなものから読んでください。見分けは自分では難しいので、あくまで目安です。
ケガの直後に痛むとき
足首の捻挫
足首をひねったときに、関節を支える靭帯が伸びたり傷ついたりした状態とされています。
足の外側が痛むことが多いと言われています。
直後は、安静・冷却・圧迫・挙上が基本です。
- 無理に歩かず、体重をかけない姿勢で休む
- タオルで包んだ氷や保冷剤で、短時間ずつ冷やす
- 包帯などで、きつすぎない程度に固定する
- 座るか横になり、足を心臓より高くする
体重をかけられない、骨を押すと強く痛むときは、骨折がないかレントゲンで確認してもらうと安心です。
痛みが引いたあとも、すぐに全力で動かず、片足立ちなどのバランス練習を少しずつ取り入れると、再発予防につながると言われています。
現場では、捻挫が治ったあとも再発するケースが多かったです。
肉離れ
筋肉の一部が急に強く引き伸ばされて、傷ついた状態とされています。
太ももの裏やふくらはぎで、「ピキッ」と起こることが多いと言われています。
直後は捻挫と同じく、安静・冷却・圧迫・挙上(RICE)が基本です。
やってはいけないこととして、痛いのに走り続ける、すぐに強くもむ・伸ばす、直後に長く温めるなどが挙げられています。
歩くのがつらい、へこみやふくらみがある、大きく腫れるときは、整形外科を受診してください。
復帰は、痛みが落ち着いてから「軽く動かす→歩く→軽いジョギング」と段階的に進めます。段階は、医師や理学療法士に確認すると安心です。
走る・跳ぶとき、使いすぎで痛むとき
アキレス腱炎(かかとの少し上が痛い)
ふくらはぎとかかとをつなぐアキレス腱に負担がかかり、痛みが出る状態と説明されています。
朝の一歩目や運動の始めに痛む、腱を押すと痛む、といった特徴があります。
まずは運動量を減らし、ふくらはぎを痛みのない範囲で伸ばし、靴のクッションやかかとのつくりを見直します。
「ブチッ」と音がした、つま先立ちができないときは、アキレス腱断裂の可能性もあるため、すぐに受診してください。
シンスプリント(すねの内側が痛い)
すねの骨(脛骨)の内側に沿って痛みが出る状態と説明されています。
練習量が急に増えたとき、硬い地面で走るとき、クッション性の落ちたシューズを使っているときなどに起こりやすいとされています。
練習量を減らす、痛いときは冷やす、ふくらはぎのストレッチ、シューズや走る場所の見直しが基本です。
一か所を押すと強く痛む、歩くだけでも痛い、休んでも変わらないときは、疲労骨折などが隠れていないか受診して確認してください。
僕も小中高とサッカーをしていて、すねの痛みは身近でした。練習量を落とせず、長引かせてしまう学生が多かったです。
立ち仕事・歩きすぎで、足の裏や指が痛むとき
足底腱膜炎(朝の一歩目でかかとが痛い)
足の裏にある足底腱膜に負担がかかり、かかとの前から土踏まずのあたりが痛む状態と説明されています。
朝起きて最初の数歩や、長く座ったあとの立ち上がりで痛むのが特徴です。
足裏をやさしくほぐす、ふくらはぎをストレッチする、底が薄すぎない靴にする、立ち時間を調整する、といった工夫が基本です。
足裏だけでなく、ふくらはぎの硬さも一緒に見直すのがポイントです。
外反母趾(親指のつけ根が痛い)
足の親指が人差し指の側に曲がり、つけ根の関節が出っぱる状態と説明されています。
先のとがった靴やヒールの高い靴、足の筋力の低下などが関係すると言われています。
靴は、つま先に指を動かせる余裕があり、足幅に合い、かかとが安定するものを選びます。夕方の足がむくんだ時間に試すのがおすすめだと言われています。
足の指のグー・パー運動や、タオルを足の指でたぐり寄せる運動も、日常で取り入れやすい方法です。
モートン病(指のつけ根がしびれる・痛む)
足の指のつけ根あたりで、足の裏の神経が圧迫されて、痛みやしびれが出る状態とされています。
特に第3〜4指の間がしびれる、靴を脱ぐと楽になる、といった特徴があります。
つま先に余裕があり足幅に合った靴を選ぶ、ヒールや先の細い靴を控える、長時間の立ち歩きを減らすなどの工夫が基本です。
扁平足(土踏まずが痛い・足が疲れやすい)
足の裏のアーチ(土踏まず)が低くなった状態を、扁平足と呼ぶことがあります。
足が疲れやすい、土踏まずや足の内側が痛む、靴の内側がすり減りやすい、といった特徴があります。
かかとをしっかり包む靴を選ぶ、必要に応じてアーチを支えるインソールを試す、同じ靴を毎日履かない、などが日常でできる工夫です。
足首の内側が腫れる、痛みが強いときは、受診して足の状態を確認してもらってください。
立ち仕事の理学療法士自身も、足裏やかかとの痛みを抱えている人が多かったです。靴を替えただけで楽になった同僚もいました。
夜や夕方に、ふくらはぎ・脚がつらいとき
こむら返り(夜中に足がつる)
ふくらはぎなどの筋肉が、意思とは関係なく強く縮んで痛む状態です。
筋肉の疲れ、水分やミネラルの不足、冷え、運動不足などが関わるとされています。
起きたときは、あわてずにつま先を手前に引くようにして、ゆっくり伸ばします。強くもまず、おさまってからやさしくさすります。
寝る前の軽いストレッチ、こまめな水分補給、足を冷やさない工夫が予防になります。頻繁に起こる、片脚だけ腫れる、しびれがあるときは受診してください。
立ち仕事のむくみ
立ちっぱなしが続くと、重力の影響で足に水分がたまりやすくなります。
ふくらはぎは血液を心臓に戻すポンプの役割をしていて、動かさない時間が長いと働きが弱まりやすいと言われています。
- 仕事中は、足踏みやかかと上げをこまめに行う
- 座っているときは、足首を回す
- 帰宅後は、足を少し高くして休む
- ふくらはぎは、強く押さずに足首から膝へやさしくさする
片脚だけが急に腫れた、ふくらはぎが強く痛む・赤い、息苦しさがあるときは、すぐに医療機関を受診してください。
足の痛みを減らすために、毎日できること
| ポイント | 具体的には |
|---|---|
| 靴を見直す | つま先に余裕、足幅が合う、かかとが安定する。古くなったら替える |
| ふくらはぎを柔らかく保つ | 痛みのない範囲で、毎日ゆっくり伸ばす |
| 急に量を増やさない | 運動・歩く量・立ち時間は、少しずつ増やす |
| 足の指を動かす | グー・パーやタオルのたぐり寄せ |
| 痛みを我慢しない | 数週間続くときは、整形外科で相談する |
立ち仕事向けの靴やインソール、足元のケア用品は、別の記事でまとめています。
参考にした情報
- 日本整形外科学会「足関節捻挫」
- 日本整形外科学会「肉離れ」
- 日本整形外科学会「アキレス腱断裂」
- 日本整形外科学会「外反母趾」
- 日本整形外科学会「モートン病」
- 日本整形外科学会「成人期扁平足」
- 日本整形外科学会「足の慢性障害」
まとめ
足・足首・ふくらはぎの痛みは、ケガの直後か、使いすぎか、立ち仕事か、で考えると整理しやすくなります。
ケガの直後は安静・冷却・圧迫・挙上、使いすぎや立ち仕事の痛みは、量の調整・ふくらはぎのケア・靴の見直しが基本です。
歩けない、強い衝撃のあとから痛む、片脚だけ急に腫れるときは、迷わず受診してください。
