※本記事は一般的な情報をまとめたものです。診断や治療の代わりにはなりません。強い痛み、しびれ、力が入らない感じがあるときは、医療機関を受診してください。
子どもが夜に足が痛いと言う、少年野球やサッカーで肘やかかとが痛む。
親の体力が落ちてきた、骨が弱くなっていないか心配。
この記事では、整形外科クリニックで10年働いた理学療法士の僕が、子どもと高齢者に多い体の悩みを、家族が気づけるポイントを中心に整理しました。
まず確認|すぐに受診したほうがいいサイン
- (子ども)痛みで歩き方がおかしい、足を引きずる
- (子ども)昼間も痛い、腫れや熱がある、同じ場所ばかり痛む
- (子ども)肘が伸びきらない・曲がりきらない
- (高齢者)転んだあとから立てない、脚のつけ根や背中・手首が強く痛む
- (高齢者)背中が急に丸くなった、身長が縮んだ
子どもの痛み
| よくある訴え | 考えられる状態 |
|---|---|
| 夜になると足が痛い、朝はけろっとしている | 成長痛と呼ばれるもの |
| 投げると肘が痛い | 野球肘 |
| 走ったあと、かかとが痛い | シーバー病(踵骨骨端症) |
| 膝のお皿の下が痛い | オスグッド病 |
成長痛
幼児期から学童期の子どもが、夕方から夜にかけて足の痛みを訴え、朝には痛みがなくなっていることがあります。一般に「成長痛」と呼ばれています。
はっきりした原因は分かっていないとされていて、痛む場所が日によって違う、腫れがない、といった特徴があります。
さすってあげる、温めるなどで落ち着くことが多いと言われています。同じ場所ばかり痛む、腫れている、昼間も痛む、歩き方がおかしいときは、成長痛と決めつけずに受診してください。
野球肘
投球をくり返すことで、成長期の肘の骨や軟骨、靭帯に負担がかかって起こる障害の総称とされています。
肘の内側だけでなく、外側に起こるタイプは、気づかないうちに進むことがあると言われています。
投げると痛む、肘の曲げ伸ばしがしにくいときは、投球を休んで早めに受診してください。投球数の管理や、休養日をつくることが予防につながるとされています。
シーバー病(かかとの痛み)
成長期の子どものかかとの骨の成長軟骨に、走る・跳ぶ動作で負担がかかって痛む状態です。サッカーなど走る量が多いスポーツをしている小学生に見られると言われています。
練習量の調整、ふくらはぎのストレッチ、クッション性のある靴選びが基本です。
オスグッド病(膝の下の痛み)
成長期に、膝のお皿の下の骨が出っぱって痛む状態です。詳しくは別の記事でまとめています。
子どものオスグッドとは?膝の下が痛いときの対処と、親ができること
高齢者の体の悩み
フレイル・ロコモ(体力や筋力の衰え)
年齢とともに体力や筋力が落ち、心身が弱った状態を「フレイル」と呼びます。骨や関節、筋肉など運動器の衰えで移動する力が落ちた状態は「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」と呼ばれます。
歩くのが遅くなった、片脚で靴下がはけない、階段で手すりが必要になった、などが気づくきっかけになります。
- 散歩など、毎日少しでも歩く
- 椅子からの立ち上がりなど、脚の筋力を保つ運動を続ける
- たんぱく質をしっかりとる
- 人と会う・外に出る機会を保つ
骨粗しょう症
骨の量が減って骨がもろくなり、骨折しやすくなる状態とされています。閉経後の女性に多いと言われています。
背骨の圧迫骨折で背中が丸くなる、身長が縮むなどで気づくこともあります。転んで手首や脚のつけ根を骨折するきっかけにもなります。
カルシウムやビタミンDをとる、日光に当たる、運動をする、といった生活の工夫に加えて、骨密度の検査を受けておくと安心です。
転倒そのものを防ぐことも大切です。家の中の対策は、別の記事でまとめています。
家族ができること
| 対象 | 気をつけたいこと |
|---|---|
| 子ども | 痛みを我慢させない、練習量と休養のバランスをみる、靴を見直す |
| 高齢の家族 | 歩き方・立ち上がりの変化に気づく、家の段差や照明を見直す、骨密度の検査をすすめる |
参考にした情報
まとめ
子どもの痛みは「成長痛だから」と決めつけず、同じ場所の痛みや腫れ、歩き方の変化があれば受診するのが安心です。
高齢の家族は、筋力の衰えと骨の弱さ、そして転倒をセットで考え、日常の小さな変化に気づくことが大切です。
