
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれたら、何を聞けばいいのでしょうか。
理学療法士の面接では、最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがよくあります。
いわゆる「逆質問」です。
突然聞かれると、何を聞けばいいのかわからない。
給料や休みについて聞いても大丈夫?「特にありません」は印象が悪い?どんな質問なら好印象になる?と迷う方も多いと思います。
逆質問は、単に面接官からの評価を上げるためだけのものではありません。
実際の仕事内容や職場環境を確認し、入職後のミスマッチを防ぐためにも重要です。
この記事では、理学療法士の転職・就職面接で使いやすい逆質問を20個紹介します。
それぞれの質問について、聞き方の例や、なぜ聞いておきたいのかも解説します。
- 面接で逆質問が重要な理由
- 使いやすい逆質問20選(聞き方の例と、聞く理由つき)
- 逆質問をするときのコツと、避けたいNG例
- 逆質問に関するよくある質問
理学療法士の面接で逆質問が重要な理由
逆質問には、大きく分けて2つの目的があります。
① 入職後の働き方を確認する
求人票だけでは、実際の職場の雰囲気や仕事量まではわからないことがあります。
例えば、次のような部分です。
- 1日の担当患者数
- 1日の単位数
- 残業時間
- 記録をする時間
- 勉強会の頻度
- PT・OT・STの人数
こうした部分を面接で確認しておくと、「思っていた職場と違った」というミスマッチを減らせます。
② 仕事内容への関心を伝える
逆質問の内容によっては、「入職後の仕事について具体的に考えている」ということも伝えられます。
ただし、好印象を狙うためだけに無理に質問する必要はありません。
自分が本当に気になることを、具体的に聞くことが大切です。
理学療法士の面接で使える逆質問20選
ここからは、実際に使いやすい逆質問を紹介します。
各質問に「聞き方」の例と、「なぜ聞く?」の理由をつけています。
| カテゴリ | 質問番号 | 聞けること |
|---|---|---|
| 働き方 | Q1〜Q6 | 仕事内容/担当患者数/単位数/残業/記録業務 |
| 教育・研修 | Q7〜Q9 | 教育体制/勉強会/外部研修の補助 |
| 職場の体制・患者層 | Q10〜Q15 | スタッフ数/疾患/役割/担当の決まり方/情報共有 |
| 昇給・賞与・キャリア | Q16〜Q20 | 昇給/賞与/退職金/入職前の勉強/キャリア |
働き方を確認する逆質問
Q1.理学療法士の1日の仕事内容を教えていただけますか?
「入職後の働き方をイメージしたいのですが、理学療法士の1日の仕事内容を教えていただけますか?」
なぜ聞く?求人票では「リハビリ業務」としか書かれていないこともあります。実際には、リハビリ以外に記録、カンファレンス、書類作成、委員会などの業務が含まれる場合もあります。
Q2.1日の担当患者数はどのくらいでしょうか?
「実際に勤務した場合、理学療法士1人あたりの1日の担当患者数はどのくらいでしょうか?」
なぜ聞く?同じ理学療法士でも、職場によって担当する患者数は大きく異なります。特に外来やクリニックへの転職では、患者数だけでなく診療時間や1人あたりのリハビリ時間も確認しておくと働き方をイメージしやすくなります。
Q3.1日の単位数はどのくらいでしょうか?
「1日のリハビリ単位数は、平均するとどのくらいになりますか?」
なぜ聞く?PTの忙しさを確認するうえで、患者数だけではなく単位数も重要です。例えば、患者数が15人でも2単位の患者が多ければ、単位数は大きくなります。患者数+単位数の両方を確認するのがおすすめです。
Q4.残業は月にどのくらいありますか?
「求人票では残業について記載がありますが、実際には月にどのくらい発生することが多いでしょうか?」
なぜ聞く?求人票に「月平均○時間」と書かれていても、自分が配属される部署や時期によって変わる可能性があります。「残業はありますか?」だけではなく、実際の平均時間を具体的に聞くのがポイントです。
残業について実際の職場でどうだったか、僕の体験は次の記事に書いています。
Q5.定時後に残って業務をすることはありますか?
「定時後に記録や片付けなどで残ることはありますか?」
なぜ聞く?「残業○時間」と書かれていても、どんな理由で残業が発生するのかまではわかりません。特に定時で帰りたい方は確認しておきたいポイントです。
Q6.記録業務は勤務時間内に行えますか?
「記録業務は基本的に勤務時間内に行う形でしょうか?」
なぜ聞く?患者対応が多い職場では、記録を勤務終了後に行うケースもあります。単位数や患者数だけでなく、記録する時間が確保されているかも確認しておきましょう。
教育・研修について確認する逆質問
Q7.新人・中途入職者への教育体制を教えていただけますか?
「中途入職の場合、入職後はどのような教育やフォローがありますか?」
なぜ聞く?経験者として転職する場合でも、職場ごとにルールや仕事の進め方は違います。「経験者だから放置」という職場なのか、最初は丁寧にフォローしてもらえるのかを確認できます。
Q8.勉強会や院内研修はどのくらいありますか?
「院内での勉強会や研修は、年間を通してどのくらい実施されていますか?」
なぜ聞く?勉強会が多い職場もあれば、ほとんど開催されない職場もあります。自分が求める学習環境と合っているか確認しておきましょう。
Q9.外部研修への参加費用を補助してもらえますか?
「外部の研修会や学会に参加する場合、費用の補助制度はありますか?」
なぜ聞く?研修費だけではなく、交通費宿泊費参加費休暇扱いになるのかなども確認しておくと安心です。
職場の体制・患者層を確認する逆質問
Q10.現在、PT・OT・STは何人くらい在籍していますか?
「現在、リハビリスタッフはPT・OT・STそれぞれ何名くらい在籍していますか?」
なぜ聞く?スタッフ数は職場の人間関係や業務分担を考えるうえでも参考になります。人数が少なければ必ず良い・悪いというわけではありません。自分が働きたい環境と合っているかを考える材料として確認しましょう。
Q11.どのような患者さん・疾患が多いですか?
「現在、どのような疾患や年齢層の患者さんが多いでしょうか?」
なぜ聞く?求人票だけでは、実際の患者層まで詳しくわからないことがあります。自分が経験してきた分野を活かせるか、新しく経験したい分野に挑戦できるかを判断できます。
Q12.理学療法士にはどのような役割を期待されていますか?
「こちらの職場では、理学療法士にどのような役割を期待されていますか?」
なぜ聞く?単純にリハビリを提供するだけなのか、後輩指導やチーム運営、集客、地域活動なども求められるのか。職場によってPTに求められる役割は異なります。
Q13.入職後はどのように担当患者が決まりますか?
「入職した場合、担当する患者さんはどのように決まるのでしょうか?」
なぜ聞く?自分の希望する分野を担当できるのか、基本的に割り振られるのかなどを確認できます。
Q14.中途入職の場合、独り立ちまではどのような流れになりますか?
「中途入職の場合、独り立ちするまでの流れを教えていただけますか?」
なぜ聞く?いきなり担当を任されるのか、一定期間は先輩がサポートしてくれるのかを確認できます。経験年数があっても、職場が変わればわからないことはあります。
Q15.スタッフ間での情報共有はどのように行っていますか?
「患者さんについての情報共有は、普段どのように行っていますか?」
なぜ聞く?申し送り、カンファレンス、電子カルテ、チャットなど、情報共有の方法は職場によって異なります。チームで仕事をするPTにとって重要なポイントです。
昇給・賞与・キャリアを確認する逆質問
Q16.昇給はどのように決まりますか?
「昇給について、どのような基準で決まるのか教えていただけますか?」
なぜ聞く?「昇給あり」と求人票に書かれていても、具体的な金額や基準までは書かれていないことがあります。毎年一定額なのか、評価によって変わるのかなどを確認できます。
Q17.賞与はどのように決まりますか?
「賞与について、支給額はどのように決まるのでしょうか?」
なぜ聞く?「賞与○ヶ月」と書かれていても、基本給を基準にするのか、業績によって変動するのかなど、仕組みを確認しておくと安心です。
Q18.退職金制度について詳しく教えていただけますか?
「退職金制度について、差し支えなければ具体的な制度内容を教えていただけますか?」
なぜ聞く?「退職金あり」だけでは、実際にどのような制度なのかわからない場合があります。長く働くことを考えているなら確認しておきたいポイントです。
Q19.入職までに勉強しておいたほうがよいことはありますか?
「もし採用していただいた場合、入職までに勉強しておいたほうがよいことはありますか?」
なぜ聞く?入職後の仕事を具体的に考えていることが伝わりやすい質問です。また、実際にどのような患者さんを担当するのかを知るきっかけにもなります。
Q20.長く働いている理学療法士には、どのようなキャリアがありますか?
「こちらで長く働いている理学療法士の方は、どのようなキャリアを歩まれていますか?」
なぜ聞く?将来的なキャリアを考えるうえで参考になります。主任や管理職を目指すのか、臨床を続けるのか、専門性を高めるのか。その職場で長く働いた場合のイメージを持ちやすくなります。
逆質問は全部聞かなくてOK
ここまで20個紹介しましたが、面接で20個すべて質問する必要はありません。
むしろ、面接時間を考えると、3〜5個程度に絞っておくほうが現実的です。
例えば、自分が重視することに合わせて選びましょう。


| 重視すること | 選びたい逆質問 |
|---|---|
| 働き方 | 1日の担当患者数/1日の単位数/残業時間/記録業務をする時間 |
| 教育 | 教育体制/勉強会/外部研修の補助/独り立ちまでの流れ |
| 長く働くこと | 昇給/賞与/退職金/キャリア |
このように、自分が気になるポイントから選びましょう。
逆質問をするときのコツ
求人票に書いてあることをそのまま聞かない
求人票に「年間休日120日」と書いてあるのに、「年間休日は何日ですか?」と聞く必要はありません。
求人票を確認したうえで、「年間休日120日と拝見しましたが、実際の勤務スケジュールについて教えていただけますか?」のように、求人票だけではわからない部分を質問するほうが有効です。
具体的な数字を聞く
「忙しいですか?」だけでは、面接官によって答えが変わってしまいます。
「1日の担当患者数は平均何人くらいですか?」「残業は月平均どのくらいですか?」など、具体的な数字を聞くことで、実態を把握しやすくなります。
自分の希望と関連づけて聞く
例えば残業を気にしているなら、「仕事とプライベートの時間も大切にしたいと考えています。
実際の残業時間は月にどのくらいでしょうか?」と聞くことができます。
単に条件だけを確認するより、なぜ質問しているのかが伝わりやすくなります。
面接で避けたい逆質問・NG例
逆質問では、聞き方によってはあまり良い印象につながらないこともあります。
| NG例 | 理由・代わりにすること |
|---|---|
| 「特にありません」で終わらせる | 質問することが本当にない場合は仕方ありませんが、最低でも1〜2個は準備しておくことをおすすめします |
| 求人票に書いてあることを聞く(年間休日・勤務時間など) | 事前に求人票を確認していないように見えてしまう可能性があります |
| 給料の質問だけを何個もする | 条件面だけを続けて質問するのは避けたほうが無難です。仕事内容や教育体制なども含めて、バランスよく質問しましょう |
| ホームページを見ればわかることを聞く(診療科など) | ホームページや求人票を確認したうえで、そこから一歩踏み込んだ質問を準備しましょう |
逆質問は「好印象を与えるため」だけではない
逆質問というと、「面接官に好印象を与える質問をしなければいけない」と思ってしまう方もいるかもしれません。
しかし、僕はそれだけではないと思っています。
転職では、採用されることだけでなく、自分に合った職場を選ぶことも重要です。
例えば、「残業は月平均5時間」と求人票に書いてあったとしても、実際にはどのような業務で残業が発生しているのかまではわかりません。
だからこそ面接では、「実際にはどのような業務で残業が発生することが多いでしょうか?」と聞いてみる。
こうした質問をすることで、求人票だけでは見えない職場の実態を知ることができます。
逆質問は、自分をアピールする時間であると同時に、その職場が自分に合っているかを確認する時間でもあります。
逆質問のチェックリスト
- 自分が転職先を選ぶうえで気になることを、3〜5個に絞った
- 求人票とホームページを確認した
- 質問は、求人票だけではわからない部分にした
- 「忙しいですか?」ではなく、具体的な数字を聞く形にした
- 給与の質問だけにならないようにした
- 最低でも1〜2個は準備した
理学療法士の逆質問に関するよくある質問
Q. 逆質問で「特にありません」と答えてもいいですか?
質問することが本当にない場合は仕方ありませんが、最初から「特にありません」で終わらせるより、最低でも1〜2個は準備しておくことをおすすめします。
Q. 給料や休みについて聞いても大丈夫ですか?
給与について確認すること自体は問題ありません。
ただ、条件面だけを続けて質問するのは避けたほうが無難です。
仕事内容や教育体制なども含めて、バランスよく質問しましょう。
Q. 逆質問はいくつ用意すればいいですか?
20個すべて質問する必要はありません。
面接時間を考えると、3〜5個程度に絞っておくほうが現実的です。
Q. 求人票に書いてあることを聞いてもいいですか?
そのまま聞くのは避けましょう。
求人票を確認したうえで、「〇〇と拝見しましたが、実際には…」のように、求人票だけではわからない部分を質問するのがおすすめです。
まとめ|逆質問は3〜5個に絞って、職場とのミスマッチを防ごう
理学療法士の面接で使いやすい逆質問を20個紹介しました。
特に確認しておきたいのは、1日の担当患者数、1日の単位数、残業時間、記録業務、教育体制、勉強会・研修、PT・OT・STの人数、患者層、昇給・賞与、退職金、キャリアなどです。
ただし、すべて質問する必要はありません。
自分が転職先を選ぶうえで気になることを、3〜5個程度準備しておきましょう。
面接でよく聞かれる質問と回答例は、こちらの記事にまとめています。
面接で転職理由を聞かれたときの答え方は、こちらの記事にまとめています。







