デイケア(通所リハビリ)の理学療法士は何をするのか。デイサービスとは何が違うのか。仕事内容、メリット・デメリット、向いている人を、厚生労働省の資料をもとに整理しました。
※本記事は筆者(整形外科クリニック勤務を中心に約10年)の実体験ではなく、厚生労働省の資料などの公開情報をもとに整理したものです。制度や数値は変わることがあるため、最新は公式でご確認ください。
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デイケアとは
正式名称は通所リハビリテーションで、利用者が自宅から介護老人保健施設・病院・診療所などに通ってリハビリを受けます。目的は筋力や関節可動域の改善だけではありません。
- 歩行能力を維持・改善する
- トイレや入浴などの生活動作を維持する
- 自宅での生活を続ける
- 外出や社会参加につなげる
- 家族の介護負担を軽減する
病院のリハビリよりも、退院後の生活を意識した内容が中心です。
デイケアとデイサービスの違い
| デイケア | デイサービス | |
|---|---|---|
| 正式名称 | 通所リハビリテーション | 通所介護 |
| 主な目的 | リハビリ・自立支援 | 日常生活の支援・機能訓練 |
| 主な場所 | 老健・病院・診療所など | 通所介護事業所など |
| 医師配置 | 基準あり | デイケアとは異なる |
| PT・OT・ST | 人員基準あり | 必ず配置されるわけではない |
デイケアの人員基準では、利用者10人に対して従業者1人以上、その内数としてPT・OT・STを利用者100人に対して1人以上配置する基準が示されています。これは制度上の最低限で、実際の職場ではもっと多く配置しているケースもあります。転職の際は、PTの人数や1人あたりの担当人数まで確認しましょう。
デイケアではどのくらいリハビリが行われているか
厚生労働省の資料では、通所リハにおける個別リハビリテーション・個別機能訓練の実施率は76.0%で、そのうちPT・OT・STが実施した割合は96.1%でした。ただし、これは調査結果であり、すべての事業所が同じではありません。調査時点にも注意が必要です。
デイケアの理学療法士の仕事内容
- 利用者の身体機能の評価(筋力、関節可動域、バランス、歩行、疼痛、ADL、認知機能など)
- 個別リハビリ(歩行練習、立ち上がり練習、筋力訓練、バランス練習、ADL練習など)
- 自主トレーニングの指導
- 自宅での生活状況の確認
- 多職種との連携(医師、看護師、介護職、OT、ST、ケアマネジャー)
- リハビリテーション計画への関与(評価→計画→実施→再評価)
病院と大きく違うのは、「自宅でどう生活しているのか」まで考えて評価することです。たとえば、施設内では歩けても自宅では段差で転倒するなら、歩行能力だけの評価では足りません。
デイケアで働くメリット
- 利用者と長く関われる
- 生活を意識したリハビリができる
- 多職種連携を経験できる(介護保険も学びやすい)
- 夜勤がない職場が多い(土曜勤務、早出、残業、送迎は事業所により異なる)
- 高齢者の生活期リハビリを幅広く経験できる
デイケアで働くデメリット
- 急性期のリハビリを経験する機会は少ない
- リハビリ以外の業務を担当する場合がある(送迎、移乗介助、トイレ介助、見守り、集団体操、書類作成など)
- コミュニケーション能力が求められる
- 事業所によって仕事内容が大きく違う(個別中心・集団中心、短時間型・長時間型、送迎の有無、入浴介助の有無など)
面接では「理学療法士が担当するリハビリ以外の業務には何がありますか?」と聞いておくと安心です。
向いている人
- 患者さんと長く関わりたい人
- 生活期リハビリに興味がある人
- 高齢者の生活を支えたい人
- 多職種連携を経験したい人
- 医療と介護の両方を学びたい人
まとめ
デイケアのPTの仕事は、個別リハだけではなく、評価、自主トレ指導、生活状況の確認、計画づくり、多職種連携まで幅広いものです。事業所ごとの差が大きいので、「デイケアだからこう」と決めつけず、転職前に仕事内容を確認してください。
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