通所介護(デイサービス)の改定事項について

改定事項
①生活機能向上連携加算の見直し
②「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化
③身体介護と生活援助の報酬
④生活援助中心型の担い手の拡大
⑤同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬
⑥訪問回数の多い利用者への対応
⑦サービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化
⑧共生型訪問介護
⑨介護職員処遇改善加算の見直し

①生活機能向上連携加算の見直し

概要

生活機能向上連携加算について、自立支援・重度化防止に資する介護を推進するため、見直しを行う。

単位数

<現行>                <改定後>
生活機能向上連携加算 100単位/月  ⇒  生活機能向上連携加算(Ⅰ) 100単位/月(新設)
生活機能向上連携加算(Ⅱ) 200単位/月

算定要件等

○生活機能向上連携加算(Ⅱ) 現行の訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が利用者宅 を訪問して行う場合に加えて、リハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床数200 床 未満のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師が訪問して行う場合

○生活機能向上連携加算(Ⅰ) ・ 訪問リハビリテーション若しくは通所リハビリテーションを実施している事業所又はリハビリテーションを 実施している医療提供施設(原則として許可病床数200 床未満のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・ 言語聴覚士・医師からの助言(アセスメント・カンファレンス)を受けることができる体制を構築し、助言を 受けた上で、サービス提供責任者が生活機能の向上を目的とした訪問介護計画を作成(変更)すること ・ 当該理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師は、通所リハビリテーション等のサービス提供の場におい て、又はICTを活用した動画等により、利用者の状態を把握した上で、助言を行うこと を定期的に行うこと

②「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化

概要

○ 訪問介護の自立支援の機能を高める観点から、身体介護と生活援助の内容を規定している通知(老計第10号 (訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について))について、身体介護として行われる「自立生活支援 のための見守り的援助」を明確化する。【通知改正】

※「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(平成12年3月17日厚生労働省老健局老人福祉計画課長通知)(いわゆる「老計10号」)

身 体 介 護 (抜粋)
1-6 自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の 観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)
○ 利用者と一緒に手助けしながら行う調理(安全確認の声かけ、 疲労の確認を含む)
○ 入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のた めの声かけ、気分の確認などを含む)
○ ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守 り中心で必要な時だけ介助)
○ 移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけ で、事故がないように常に見守る)
○ 車イスでの移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べ るよう援助
○ 洗濯物をいっしょに干したりたたんだりすることにより自立支 援を促すとともに、転倒予防等のための見守り・声かけを行う。
○ 認知症の高齢者の方といっしょに冷蔵庫のなかの整理等を行う ことにより、生活歴の喚起を促す。※生活援助のうち、訪問介護員等が代行するのではなく、安全を確保しつつ 常時介助できる状態で見守りながら行うものであって、日常生活動作向上の 観点から、利用者の自立支援に資するものは身体介護に該当するが、身体介 護として明記されていないものがあり、取扱いが明確でないため、明確化する。
具体的には、利用者と一緒に手助けしながら行う掃除(安全確認の声かけ、 疲労の確認を含む)その他利用者の自立支援に資するものとして身体介護に 該当するものについて、身体介護に該当することを明確にする。
生 活 援 助 (抜粋)
2-0 サービス準備等
サービス準備は、生活援助サービスを提供する際の事前準備等として行 う行為であり、状況に応じて以下のようなサービスを行うものである。
2-0-1  健康チェック
利用者の安否確認、顔色等のチェック
2-0-2 環境整備
換気、室温・日あたりの調整等
2-0-3 相談援助、情報収集・提供
2-0-4 サービスの提供後の記録等
2-1 掃除
○居室内やトイレ、卓上等の清掃
○ゴミ出し
○準備・後片づけ
2-2 洗濯
○洗濯機または手洗いによる洗濯
○洗濯物の乾燥(物干し)
○洗濯物の取り入れと収納
○アイロンがけ
2-3 ベッドメイク
○利用者不在のベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等
2-4 衣類の整理・被服の補修
○衣類の整理(夏・冬物等の入れ替え等)
○被服の補修(ボタン付け、破れの補修等)
2-5 一般的な調理、配下膳
○配膳、後片づけのみ
○一般的な調理
2-6 買い物・薬の受け取り
○日常品等の買い物(内容の確認、品物・釣り銭の確認を含む)
○薬の受け取り

③身体介護と生活援助の報酬

概要

○ 自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価する観点から、訪問介護事業所の経営実態を踏まえた上 で、身体介護に重点を置くなど、身体介護・生活援助の報酬にメリハリをつける。

単位数


④生活援助中心型の担い手の拡大

概要

○ 訪問介護事業所における更なる人材確保の必要性を踏まえ、介護福祉士等は身体介護を中心に担うこととし、生 活援助中心型については、人材の裾野を広げて担い手を確保しつつ、質を確保するため、現在の訪問介護員の要件 である130時間以上の研修は求めないが、生活援助中心型のサービスに必要な知識等に対応した研修を修了した者が 担うこととする。

○ このため、新たに生活援助中心型のサービスに従事する者に必要な知識等に対応した研修課程を創設することと する。その際、研修のカリキュラムについては、初任者研修のカリキュラムも参考に、観察の視点や認知症高齢者 に関する知識の習得を重点とする。(カリキュラムの具体的な内容は今年度中に決定する予定)【省令改正、告示 改正、通知改正】

○ また、訪問介護事業所ごとに訪問介護員を常勤換算方法で2.5以上置くこととされているが、上記の新しい研修修 了者もこれに含めることとする。

○ この場合、生活援助中心型サービスは介護福祉士等が提供する場合と新研修修了者が提供する場合とが生じるが、 両者の報酬は同様とする。

○ なお、この場合、訪問介護事業所には多様な人材が入ることとなるが、引き続き、利用者の状態等に応じて、身体介護、生活援助を総合的に提供していくこととする。

⑤同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬

概要

同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬について以下の見直しを行う。

ア 訪問介護のサービス提供については、以下に該当する場合に10%減算とされているが、建物の範囲等を見直し、 いずれの場合も有料老人ホーム等(※)以外の建物も対象とする。
ⅰ 事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物(有料老人ホーム等(※)に限る)に居住する者
ⅱ 上記以外の範囲に所在する建物(有料老人ホーム等(※)に限る)に居住する者(当該建物に居住する利用者 の人数が1月あたり20 人以上の場合)

イ またⅰについて、事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物のうち、当該建物に居住する利用者 の人数が1月あたり50 人以上の場合は、減算幅を見直す。
※ 養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅

ウ 上記ア又はイによる減算を受けている者と、当該減算を受けていない者との公平性の観点から、上記ア又はイ による減算を受けている者の区分支給限度基準額を計算する際には、減算前の単位数を用いることとする。

単位数・算定要件等

<現行>

  • 【減算等の内容】
    10%減算
  • 【算定要件】
    ①事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建 物(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、 サービス付き高齢者向け住宅に限る)に居住する者
    ②上記以外の範囲に所在する建物(建物の定義は同上) に居住する者 (当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり20人以 上の場合)
<改定後>

  • 【減算等の内容】
    ①・③10% 減算   ②15%減算
  • 【算定要件】
    ①事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建 物に居住する者(②に該当する場合を除く。)
    ②上記の建物のうち、当該建物に居住する利用者の人数 が1月あたり50人以上の場合
    ③上記①以外の範囲に所在する建物に居住する者 (当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり20人以 上の場合)

⑥訪問回数の多い利用者への対応

概要

  • ア  訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、 市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが、統計的に見て通常のケアプランよりかけ離れた回数(※)の訪問介護(生活援助中心型)を位置付ける場合には、市町村にケアプランを 届け出ることとする。【省令改正】
    (※)「全国平均利用回数+2標準偏差」を基準として平成30年4月に国が定め、6ヶ月の周知期間を設けて10 月から施行する。
  • イ  地域ケア会議の機能として、届け出られたケアプランの検証を位置付け、市町村は地域ケア会議の開催等により、届け出られたケアプランの検証を行うこととする。また市町村は、必要に応じ、ケアマネジャーに対し、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、サービス内容の是正を促す。【省令改正】

⑦サービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化

概要

○ サービス提供責任者の役割や任用要件等について以下の見直しを行う。

ア  サービス提供責任者のうち、初任者研修課程修了者及び旧2級課程修了者は任用要件から廃止する。ただし、 現に従事している者については1年間の経過措置を設ける。【告示改正】
また、初任者研修課程修了者又は旧2級課程修了者であるサービス提供責任者を配置している場合に係る減算 についても、上記に合わせて、平成30年度は現に従事している者に限定し、平成31年度以降は廃止する。

イ  訪問介護の現場での利用者の口腔に関する問題や服薬状況等に係る気付きをサービス提供責任者から居宅介護 支援事業者等のサービス関係者に情報共有することについて、サービス提供責任者の責務として明確化する。 【省令改正】

ウ  訪問介護の所要時間については、実際の提供時間ではなく、標準的な時間を基準としてケアプランが作成され る。一方で、標準時間と実際の提供時間が著しく乖離している場合には、実際の提供時間に応じた時間にプラン を見直すべきであることから、サービス提供責任者は、提供時間を記録するとともに、著しくプラン上の標準時 間と乖離している場合にはケアマネジャーに連絡し、ケアマネジャーは必要に応じたプランの見直しをすること を明確化する。【通知改正】

エ  訪問介護事業者は、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(セルフケアプランの場合には当該被保険者)に対 して、自身の事業所のサービス利用に係る不当な働きかけを行ってはならない旨を明確化する。【省令改正】

⑧共生型訪問介護

概要

ア  共生型訪問介護の基準 共生型訪問介護については、障害福祉制度における居宅介護、重度訪問介護の指定を受けた事業所であれば、基本的に 共生型訪問介護の指定を受けられるものとして、基準を設定する。【省令改正】

イ  共生型訪問介護の報酬 報酬は、以下の基本的な考え方を踏まえて設定する。また、訪問介護事業所に係る加算は、各加算の算定要件を満たし た場合に算定できることとする。
(報酬設定の基本的な考え方)
ⅰ 本来的な介護保険事業所の基準を満たしていないため、本来報酬単価と区分。
ⅱ 障害者が高齢者(65歳)に到達して介護保険に切り替わる際に事業所の報酬が大きく減ることは、65歳問題への 対応という制度趣旨に照らして適切ではないことから、概ね障害福祉制度における報酬の水準を担保する。

単位数

  • 障害福祉制度の居宅介護事業所が、要介護者へのホームヘルプサービスを行う場合
    <現行> なし(基本報酬)

    <改定後> 訪問介護と同様(新設)
    ただし、障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者等については、65歳に至るまでに、 これらの研修修了者に係る障害福祉事業所において障害福祉サービスを利用していた高 齢障害者に対してのみ、サービスを提供できる。この場合には、所定単位数に70/100等 を乗じた単位数(新設)○障害福祉制度の重度訪問介護事業所が、要介護者へのホームヘルプサービスを行う場合
  • <現行>なし(基本報酬)

    <改定後>所定単位数に93/100を乗じた単位数(新設)
    ただし、重度訪問介護従業者養成研修修了者等については、65歳に至るまでに、これらの研修修了者に係る障害福祉事業所において障害福祉サービスを利用していた高齢障 害者に対してのみ、サービスを提供できる。

⑨介護職員処遇改善加算の見直し

概要

○ 介護職員処遇改善加算(Ⅳ)及び(Ⅴ)については、要件の一部を満たさない事業者に対し、減算された単位 数での加算の取得を認める区分であることや、当該区分の取得率や報酬体系の簡素化の観点を踏まえ、これを廃止することとする。その際、一定の経過措置期間を設けることとする。

○ その間、介護サービス事業所に対してはその旨の周知を図るとともに、より上位の区分の取得について積極的 な働きかけを行うこととする。

算定要件等

○ 介護職員処遇改善加算(Ⅳ)及び(Ⅴ)については、別に厚生労働大臣が定める期日(※)までの間に限り算定す ることとする。

※ 平成30年度予算案に盛り込まれた「介護職員処遇改善加算の取得促進支援事業」により、加算の新規の取得や、より上位の区分 の取得に向けて、事業所への専門的な相談員(社会保険労務士など)の派遣をし、個別の助言・指導等の支援を行うとともに、本 事業の実施状況等を踏まえ、今後決定。

 

資料 (社会保障審議会 介護給付費分科会 H30.1.26)

参考資料

答申

その他

PDF 資料の一部訂正について(PDF:81KB)PDF