訪問看護ステーションが考える防災対策

~災害と防災~

 

日本は自然災害の多い国と言われています。そして近年では阪神淡路大震災や東日本大震災が日本の災害に対する考え方に大きく影響を与えたのではないでしょうか。それ以降も様々な災害が起き、2018年には各地で立て続けに災害が起きています。どのような災害があったかはこちら 総務省 災害情報一覧

様々な災害が起きていますが、災害とは何か。自分や地域に住む方を守るための防災とは何か。

これらについて今回は考えていきます。

災害とは

災害:自然現象や人為的な原因によって、人命や社会生活に被害が生じる事態を指す。

Wikipediaより

災害には自然災害と、人為的な災害の2つ種類があります。

そして人間の住んでいない、影響のない場所で生じたときには【災害】にはなりません。

人間に影響があって初めて【災害】になります。

例えば、猛烈な台風が海上で猛威をふるっても海が荒れるだけです。

日本や人の住んでいる陸の人の住んでいる地域や、建物のある所に上陸して、初めて災害になります。

富士山が噴火すると多大な被害が予測されますが、太平洋の深海で噴火しても人間への影響は考えにくく災害にはなりません。

では、人為的災害はいかがでしょうか。人間が関係するものなので起きた時点で基本的には災害になるでしょう。

【自然災害】

気象災害

雨(大雨、集中豪雨)に起因する洪水、土砂災害

風に起因する強風、暴風、竜巻、高潮、

雪に起因する積雪、吹雪、雪崩

雷に起因する落雷

中長期の天候に起因する干ばつ、熱波、寒波、冷夏、霜、雹

地震

地震に起因する液状化、津波、がけ崩れ、火災 (家屋への影響)

噴火

噴火に起因する降灰、噴石、溶岩流、山崩れ

 

訪問看護ステーションに勤務していれば、訪問時に気象の影響を受けるのは日常茶飯事です。

雨の日の訪問が気になる方はこちらをご覧ください。療法士の~いまさら聞けない雨の日の訪問リハビリ~

雨の中の訪問や、猛暑の中を自転車やバイク、車などを使用して訪問日常的にあります。しかし、近年はゲリラ豪雨や大型台風など災害級の気象状況が日本各地でおきています。訪問中に自分の身を守るため、地域で暮らしているご利用者様の安全と安心を守るためにも今まで以上に備えが必要です。

雨だけでなく地震も各地で起き被害が出ています。いつ起きるかわからないからこそ前もっての準備が必要になります。また地震は甚大な被害が出ると中長期的に被害が長引くので高齢者や子供たちへのストレスは大きいでしょう。災害発生直後の対応だけでなく、復旧・復興が十分に行われるまでの間の対応や準備が大事になってきます。

 

【人為的災害】

事件や事故

列車事故、航空事故、海難事故、交通事故、

火災(大規模になると災害と定義する)

爆発事故、鉄鋼事故、石油流出、化学物質汚染、原子力事故

テロ、戦争など

JR西日本の電車が尼崎で脱線事故やオウム地下鉄サリン事件などは記憶に残っている人が多いと思いますが、これ  も人が起こした災害です。また例えば、米軍のオス〇レイが学校や人がたくさん集まるような場所に墜落した。となると、これも人災になります。今回の内容では人為的災害は紹介までにしておきます。

防災とは

次は防災についてです。

防災:災害を未然に防ぐために行われる取り組みもあれば、被害の拡大を防ぐ被害軽減や、被災からの復旧まで

含める場合がある。

Wikipediaより

 

つまり、防災には災害前に準備する対応災害発生後の対応の2つがあります。

 

災害前に準備する対応

【被害抑止】

被害が生じないように講じる対策。土地利用の管理、河川の改修、建物の耐震化、災害の予報・警報など。

【被害軽減】

被害が生じてもそれを少なくし、立ち直りがスムーズになるよう講じる対策。

災害対応マニュアルや防災計画の作成、防災システムの開発、人材育成、災害の予報・警報など。

 

 

上の図の黄色部分は【被害抑止】ハード面の対策となっています。

ハード面とは構造物などによって災害の誘因たる外力を防ぐものであり、想定内の外力であれば被害は0である。 大部分をハード面の対策で防ぐことができるように専門家によって設計されています。

Ex.

治水構造物、斜面改良、建設物の耐震化・防火化、消防設備の設置

防災拠点(避難場所、防災倉庫)の整備、防災無線の整備、災害医療設備の整備

上の図の赤い部分は【被害軽減】ソフト面の対策となっています。

ソフト面 知識や制度により災害の訴因たる防災力を向上させることであり、被害として最小限に留めるための対策です。外力が大きくなるほどソフト面の対策が果たす役割が大きく重要になってくるといわれている様です。

非専門家にも行うことができ、住民やコミュニティが担うものが多いです。

Ex.

防災を考慮した都市計画の設定、地域主体での防災まちづくり活動。水害・土砂災害・風害・雪害に対する

保安林の設定。災害時の行政から住民への周知体制の整備(広報車、サイレンなど)。災害時の防災担当機関

から報道機関への連絡体制、報道体制の整備。災害医療体制の整備。災害を想定した体制の整備、防災訓練(避

難訓練による避難経路の確認など)。行政によるハザードマップ作成、公表。学校教育や地域・行政・企業での

防災教育。

 

災害発生後の対応として

【応急対応】 救助や避難所の運営など。

【復旧、復興】住宅や生活の再建、心のケアなど

この対応は今回は軽く紹介し、また詳しく考えていきたいと思います。

以下の、ブログに興味ある方はご覧ください。

福祉用具使用者の災害に対する準備って?①~物資の確保~

福祉用具使用者の災害に対する準備って?②~停電に対して~

福祉用具使用者の災害に対する準備って?③~すぐに行える災害対策~

まとめ

訪問看護ステーションで働くスタッフとして、自分の身を守ることの次に働く地域の特徴を理解し正しい判断で行動することが大事だと思います。地域の危険な場所をあらかじめ認知しておくことで正しい準備がでいます。準備が十分にできていると、いざというときに落ち着いて、正しい判断ができます。その判断が地域で過ごしている、高齢者、要介護者を守る行動に繋がります。

今回は災害には何があり、防災には何があるのかをざっくりと文章にしました。

次回からは具体的な災害に焦点を当てて、取るべき行動を詳しく考えていきます。