こんにちは。

8月も残り数日となりましたが、まだまだ暑い日が続き、体調の管理には十分に注意必要ですね。
今回は、介護保険制度まつわるお金のお話について少しお話しさせていただきたいと思います。

 

介護保険サービスを利用されると、各利用者の所得等に応じて、1~3割の自己負担が発生いたします。また、サービスを利用する上で、当然のようにケアマネージャーが介入し、当然のようにケアプランを作成、そしてプランに基づいて各事業者がサービスを提供する、この流れが介護保険制度を利用する上で基本となります。この介護サービスを実施する上で必要となるケアプランの作成(ケアマネージャーの介入)は、自己負担は発生しません。つまり、ケアプランの作成にかかわる費用はすべて全額保険負担で賄われています

しかし、今後ケアプラン作成に関し、利用者負担が発生するかもしれないんです!

ケアマネージャー・ケアプランとは?

まず、そもそもケアマネージャー・ケアプランというのはどういったものなのでしょうか?
それにはまず、介護保険制度の大きな特徴ともいえる『居宅介護支援(ケアマネジメント)』を理解する必要があります。

居宅介護支援とは・・

要援護者やその家族が持つ生活課題(ニーズ)と社会資源を結びつける事で、要援護者の自立を助け、生活の質を高めるように在宅生活を支援すること

多種多様な介護サービスを、総合的・一体的・効率的に利用するためには、様々な情報が必要となります。その情報を集めたり依頼したり、要援護者個人でするのはとても大変なことです。そこで、その要援護者やその家族が持つ生活課題(ニーズ)と社会資源を結びつけ、要援護者の自立を助け、生活の質を高めるように在宅生活を支援することを居宅介護支援(ケアマネジメント)といい、そのお手伝いをするのが、ケアマネージャー(介護支援専門員)になります。そして適切な利用につながるよう、その利用者の心身の状況、置かれている環境、本人及び家族の希望を勘案し、利用するサービスの内容等の計画する、それがケアプラン(介護計画)といいます。

ケアプラン作成にかかる費用とは?

ケアプラン作成にかかる費用、つまりケアマネージャーが利用者お一人に対し、月に約14000円の報酬が発生します(介護度や担当人数によって異なる)。前述したように、現在そのケアプランの作成にかかる費用の自己負担はありません。

ケアプラン作成にかかわる費用の一部を負担させるべき!?

 

 

左図は、財政健全化に向けた方策などを話し合う財政制度等審議会の分科会で使用された資料の一部です。2018年4月財務省が『ケアマネジメントにも利用者負担を求めるべきではないか』という意見を主張したんです。

 


この『ケアマネジメントに対する利用者負担』、今回初めて出てきた話ではなく、以前から言われていたんですが、今回その議論が再燃しそうなんです。

平成30年6月15日、安倍総理は、総理大臣官邸で平成30年第9回経済財政諮問会議・第18回未来投資会議合同会議を開催、経済財政運営と改革の基本方針2018(案)及び未来投資戦略2018(案)について議論が行われました。

その資料一部をいかに抜粋させていただきます(詳細はこちら)。

高齢化や現役世代の急減という人口構造の変動の中でも、国民皆保険を持続可能な 制度としていく必要がある。勤労世代の高齢者医療への負担状況にも配慮しつつ、必 要な保険給付をできるだけ効率的に提供しながら、自助、共助、公助の範囲について も見直していく必要がある。 高齢者医療制度や介護制度において、所得のみならず資産の保有状況を適切に評価 しつつ、「能力」に応じた負担を求めることを検討する。団塊世代が後期高齢者入り するまでに、世代間の公平性や制度の持続性確保の観点から、後期高齢者の窓口負担 の在り方について検討する。介護のケアプラン作成、多床室室料、介護の軽度者への 生活援助サービスについて、給付の在り方を検討する。

なぜ有料化が必要?

財務省は、利用者が一部負担する事により、利用者自身がケアマネージャーの質をチェックし、ケアマネジメントの質が向上するとしています。

 

また、高齢化が進む中で急増する社会保障費の抑制も大きな要因と思われます。左図は厚生労働省の資料を一部抜粋したものですが、2016年度居宅介護支援・介護予防支援の給付費は4860億円とされており、もしそのうち1割を利用者負担とした場合、約500億円の抑制となります。

賛成派・慎重派の意見

有料化賛成派

・利用者の関心が高まり、自立型のケアマネジメントが促進される

・ケアマネージャー導入の際の選別にも厳しくなり、事業所間に競争意識が芽生え質の向上につながる

・ケアマネにまかせっきりの利用者・家族が減り、積極的に意見を言ってくれるかも

有料化慎重派

・利用控えにつながる

・利用者負担を発生させることにより、介護保険の原則である自立支援をいう形が無くなり、
利用者の要望に沿うだけのプランになってしまうのではないか

・適切なサービスの利用がなされず重症化、より介護費用の増加をまねく

・セルフプランでの利用者が増え、市町村の作業が増大する

 

次の制度改正に関する議論は、来年より徐々に本格化していきます。そこでもう一度この話題が上りそうですね!
ケアプラン有料化、皆様はどう思われますか?