こんにちは、だいすけです。

今回は「集団」と「組織」のちがいについて比較します。
よく似た言葉ですし、明確に使い分けてる人も少ないでしょう。

集団とは?

集団
①人・もの・動物が集まってまとまりになること。また、その集まり。
②ある共通の目的をもち、相互に依存関係をもつ人の集まり。

大辞林

集団というと、目的がない、という表現をされることが多いように感じますが、大辞林ではある共通の目的を持つ、と明確に書かれています。
集団は英語でgroupです。

組織とは?

組織
①組み立てること。また、組み立てられたもの。
② 特定の目的を達成するために、諸個人および諸集団に専門分化された役割を与え、その活動を統合・調整する仕組み。または、そうして構成された集団の全体。また、それを組み立てること。
③ 生物体を構成している単位の一つで、同一の機能と構造とをもつ細胞の集団。
④ 構成鉱物の大きさ・形・並び方などによる岩石の内部構造。石理。
⑤ 織物で経たて糸と緯よこ糸を組み合わせること。また、その交錯のし方。

大辞林

組織とは組み立てられたもの、です。
組み立てられた、誰に??って思いますが、組織のリーダーってことでしょうね。
そして、目的を達成するため、と書かれています。達成するための役割があるのが組織ですね。
集団は目的を持った人の集まり、組織は目的を達成するための集まり、と考えていいでしょう。
組織を英語でorganizationです。英語で比較すると全然違いますよね。

組織には3要素というものがあります。

組織の3要素

①共通目的(組織目的)
②協働意思(貢献意欲)
③コミュニケーション

チェスター・バーナード
人材マネジメント用語集

この3要素が均衡することが組織成立の条件で、存続するための前提になります。
こうして考えると、集団と組織の違いが見えてきます。

逆に、この3要素がない場合、つまり共通の目的がなく、ともに働く意思もなく、コミュニケーションも取る必要がない場合、組織として成り立ちません。
ということは、一人で取り組むには困難で、共に取り組めば良い結果を生む場合組織が必要となります。
ともに取り組む意欲のある者たちがコミュニケーションを行うことが組織としての定義といえます。

集団と組織のちがい

例え話がいいですね。

横断歩道を渡ろうとしている人で考えてみましょう。
渋谷駅前のスクランブル交差点、1回の青信号で3000人ほどの人が渡るようです。
この3000人の人の集まりは集団でしょうか?組織でしょうか?

答えは集団ですね。
3000人の人は「横断歩道を渡る」という共通の目的がありますが、その目的を達成するために役割分担をしているわけではなりません。

サッカーの試合を応援しに来ているサポーターで考えてみましょう。
パナソニックスタジアム吹田は収容人数は約40000人です。
この40000人の人の集まりは集団でしょうか?組織でしょうか?

これはちょっと難しいですね。
応援するチームを応援するという目的を皆さん持っていると思います。
この時点で集団であることは間違いなさそうです。
一部ですが、役割分担をしている人の集まりがありますね。
打楽器をならしたり、応援ソングを歌ったり、ですね。
この集まりは組織と考えていいかもしれません。

医療・介護業界の集団・組織

さて、我々療法士が所属する職場、例えば病院、クリニック、そして訪問看護ステーションなどの介護保険事業所に勤める人の集まりは、集団でしょうか?組織でしょうか?

当然組織でしょ!!

って思われる方、いらしゃるかもしれませんね。

職場の種類に関係なく療法士ひとりひとりの働いている目的ってなんでしょう(これはサラリーマンにも言えることですが、、、)。
・海外旅行へ行きたいから
・欲しいものを買いたいから
・家族の生活のため
・住宅ローンを返済するため
などなど、様々な目的がありますね。
この個人が掲げた目的を達成するために、療法士として働いているわけです。
この個人が掲げた目的を他のスタッフがなにかを手伝ったり役割分担をする訳が、、、ありませんね。

これだけを考えたらこの職場は、ある専門的な知識・技術を持った専門職が働く「集団」と考えていいでしょう。
こういった職場もあると思います。
会社・病院として明確な目標を掲げず、職員がただ黙々と自分の仕事をこなす。
問題ありませんよね?だって会社・病院にはそれなりに収益が入る訳ですから。
逆に、この方が都合がいい場合もあるかもしれません。

組織云々、役割分担云々、スタッフ同士のコミュニケーション云々、めんどくさいわ。
それぞれ頑張れ!!

の方が収益あがるかもしれませんね。

ところがある日、院長がこんなことを言いました。

この地域で1番のサービスをしよう!!

ああ、なんて漠然とした目的・目標なんでしょう。
しかしながら雇用された人間はこの目的を達成するために働かなければなりません。
そして、この目的を達成するために役割分担が始まるわけです。

こうなったら個人の目的の前に職場の目的です。
この目的が掲げられた時点でこの職場は「組織」に変わるわけですね。

もっと少ない人の集まりで考えると、介護分野でケアマネ、療法士、福祉用具業者、ヘルパーの4人の集まりはどうでしょう。
この集まりで専門職スタッフが個人の目的だけ考えて仕事していたら問題ですね。

例えば療法士が、「この対象者の股関節の伸展をあと5°拡大させよう」という目的を達成するための取り組みだけをしてたら、、、。
あの療法士は困った人ね、と思われて相手にされなくなるかもしれません。
対象者のご希望をきちんと把握し、職種の垣根を超えコミュニケーションをとり協働していかければならないので、少ない人数の集まりですが組織です。しかも、明確な役割分担を指定されることがないので、非常に難しい仕事です。
なのでなおさらコミュニケーションが必要なのですね。

まとめ

集団と組織の違いについて考えました。
この記事を読んでいる人はほとんどが雇用されている人間だと思います。

自分が働く職場が集団であるのか組織であるのか、今まで書いてきた内容で考えてみたらわかります。
どちらにしても優劣はつきません。

ですが、例えば職場内でトラブルが起きたとしたら?
どうしますか?
院長・社長が全てを解決しますか?

そんなこと無理です。

それに働いていく中で、何かに迷ってしまったら、どうしますか?
そこに職場の明確な目的・目標があればなにかしらの道標になるかもしれません。

なければ、、、。働きづらい職場になるかもしれませんね。

それと、医療・介護業界で働く我々は組織に在籍してないとしても、専門職が集まり組織を作って対象者の問題を解決していくという取り組みを毎日のようにしています。
その中で特に必要なことは、コミュニケーションです。
自分の役割を明確にし、その役割を果たすためにも細やかなコミュニケーションが重要です。

療法士としてこれからの時代求められるものは、組織で通用するコミュニケーション能力だと私は考えます。