作業療法士の河原です。

1月26日に厚生労働省より平成30年度の介護保険改定について具体的な中身が出てきました。訪問看護の改定について自分なりの解釈と意見を自由に書いてみようと思います。

平成30年度介護保険改定 訪問看護 解説②はこちら

①在宅における中重度の要介護者の療養生活に伴う医療ニーズへの対応の強化 (緊急時訪問看護加算の見直し)

概要
○ 中重度の要介護者の在宅生活を支える体制をさらに整備するため、24時間体制のある訪問看護事業所の体制について評価を行うこととする。 ○ また、24時間対応体制のある訪問看護事業所からの緊急時訪問を評価することとする。具体的には、現行、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算については、2回目以降の緊急時訪問において、一部の対象者(特別管理 加算算定者)に限り算定できることとなっているが、この対象者について拡大を図ることとする。【通知改正】

単位数
訪問看護ステーション 緊急時訪問看護加算 540単位/月 ⇒ 574単位/月

病院又は診療所 緊急時訪問看護加算 290単位/月 ⇒ 315単位/月

算定要件
○ 緊急時訪問看護加算について以下の内容等を通知に記載する。・1月以内の2回目以降の緊急時訪問については、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算を算定する。

これは緊急時の訪問看護加算が評価されているわけですから、良い傾向だと思います。後で書けたら書きますけど、不必要な緊急時訪問看護加算をつけないように働きかける必要があると思いますが、国はその予定は全くない(むしろ逆)ように見えます。

しかし、緊急時訪問看護加算の早朝・夜間、深夜加算については1回目から取れるようにするべきです。例えば、深夜に訪問看護を50分提供すれば今回の改定では816単位算定でき、本来であれば深夜加算として413単位算定できるところを緊急時訪問看護加算を算定している人であれば、1回目の緊急訪問であれば深夜加算は算定できないのです。574単位貰ってるから1回目は深夜などの加算が取れない、、、はっきり言って意味がわかりません。深夜などの看護師の訪問には多くのステーションが深夜手当を出しています。そして、オンコール手当は別で支給しています。そうでなければ誰もオンコールなんてしません。そういったことを考えれば1回目の訪問から加算が取れるようにするべきだと思います。

②ターミナルケアの充実

概要
○ 看取り期における本人・家族との十分な話し合いや訪問看護と他の介護関係者との連携を更に充実させる観点 から、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを明示することとする。【通知改正】

算定要件等
○ ターミナルケア加算の要件として、下の内容等を通知に記載する。・「人生の最終段階における医療の決定プロセスにおけるガイドライン」等の内容を踏まえ、利用者本人と話し 合いを行い、利用者本人の意思決定を基本に、他の医療及び介護関係者との連携の上、対応すること。・ターミナルケアの実施にあたっては、居宅介護支援事業者等と十分な連携を図るよう努めること。

あまりよくわかっていません。『終末期医療』という言葉は『人生の最終段階における医療』という言葉に変わったようです。長いですよね『人生の最終段階における医療』略して『終末期医療』になりそうです。個人的にはネーミング最悪です。

気になる人は見てください→「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の普及啓発リーフレットを作成しました

当然訪問看護で働く身として、全職員が上記の言葉を今後十分に理解する必要があると思います。勉強頑張ります。

③複数名による訪問看護に係る加算の実施者の見直し

概要
○ 訪問看護における複数名訪問加算について、医療保険での取扱いを踏まえ、同時に訪問する者として、現行の 看護師等とは別に看護補助者が同行し、役割分担をした場合の評価の区分を新たに創設することとする。 この場合の看護補助者については、医療保険の訪問看護基本療養費の複数名訪問看護加算に係る疑義解釈で示 されている者と同様とする。【通知改正】

単位数
<改定前>
○2人の看護師等が同時に訪問看護を行う場合                  
・30分未満の場合:254単位
・30分以上の場合:402単位

<改定後>
○2人の看護師等が同時に訪問看護を行う場合
複数名訪問加算(Ⅰ)(変更なし)
○看護師等と看護補助者が同時に訪問看護を行う場合
複数名訪問加算(Ⅱ)(新設)
・30分未満の場合:201単位
・30分以上の場合:317単位
算定要件等
○ 看護補助者の要件については、医療保険で示している定義と同様とし、以下の内容等を通知に記載する。 「看護補助者とは、訪問看護を担当する看護師等の指導の下に、療養生活上の世話(食事、清潔、排泄、入浴、 移動等)の他、居室内の環境整備、看護用品及び消耗品の整理整頓等といった看護業務の補助を行う者のことを 想定しており、資格は問わない。秘密保持や医療安全等の観点から、訪問看護事業所に雇用されている必要があ るが、指定基準の人員に含まれないことから、従事者の変更届の提出は要しない。」              

この複数名による訪問看護の見直しはあまり注目されていませんが、私はとても大切な見直しだと考えています。訪問看護師の依頼の中で、入浴介助等身体介助は一定数あります。その中で、介護負担が多い方などもいらっしゃいます。これまで、複数名の訪問看護は看護師が2名で訪問する必要があったため、人手の少ない看護師を2人で訪問するということは現実的ではありませんでした。今回の改定で、特に資格を持っていない人と訪問しても加算を取ることが可能となり、訪問看護師の負担の軽減や人材の確保と言った意味では大きな進展と言えます。

一言付け加えるならば、介護福祉士や介護職員初任者研修等の資格を持った方のみを対象とすべきだと思います。看護業務の補助と言っても利用者さんに触れる可能性があるわけで、無資格の人がそれを行うのはリスクが伴うはずです。

これ以下の解説はまた後で書こうと思います。