こんにちは河原です。今回で3回目の記事です。
12月1日厚労省より「対歩行者自動ブレーキの評価」が発表されました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000234.html
最近メディアによる高齢者ドライバーによる事故のニュースが多く取りあげられています。実際私たち訪問リハビリのスタッフが関わる利用者さんや家族さんの中にも、今後自動車の運転をするかどうかで迷っている方はいらっしゃいます。

そんな中『自動ブレーキ』『自動運転』『アクセル踏み間違え防止機能』といった様々な機能が付いた自動車が各社で販売されています。

高齢者ドライバーの事故原因

高齢者ドライバーが起こす事故原因で特徴的なものとして
・ブレーキの踏み間違い
・前進、後進のシフト間違い
・逆走  等があげられます。


※警視庁より

上の図は、日本における事故の総件数と、そのうち高齢者運転者が関与している事故の構成率です。
事故全体は減少していますが、そのうち高齢者ドライバーが占める割合は増加しています。この割合の増加は、日本における高齢化率の増加よりも多いものとなります。

おそらく、高齢者以外の事故は『飲酒運転の減少』『交通マナーの向上』『車の機能の向上』などにより減少しているが、高齢者が起こす事故に関しては『判断能力の低下』や『操作ミス』などが原因で、あまり総数が減っていないことが要因と考えられます。

自動運転や自動ブレーキの誤解
自動ブレーキと言っても各社、各車種によって様々な種類があります。
人によっては、「時速50kmくらいで走っていても障害物があれば勝手に止まってくれる」と考えている人もいますが、実際はそうではありません。車種によっては「時速30km以下でないと止まれない」ものも多いです。
また、自動ブレーキが作動する際には警告音などが鳴るのですが、その音でパニックを起こしてしまっては意味がありません。自動ブレーキ装置を、「アクセル・ブレーキの踏み間違い防止」と考えている人も多いようです。

高齢者事故を無くすまでの技術はない
「自動ブレーキ」や「アクセル・ブレーキの踏み間違い防止」は高齢者だけでなく、多くのドライバーにとって事故を減らすための有用な技術であることは間違いありません。
しかし、加齢によって判断能力の低下、記憶力の低下などが生じている人たちが起こす事故をカバーできるだけの技術があるわけではありません。
「高齢になってきたから念のため、自動ブレーキの車を購入しよう」は判断として良いと思いますが、「最近前方の物に気づきにくくなったから、念のため自動ブレーキの車を購入しよう」は私は適切な判断ではないと考えます。

現在71歳以上の運転者は免許更新が3年に1度と定められています。しかし、3年もあれば「車の運転ができないほどの認知機能の低下」が起きてもおかしくありません。行政の判断だけでなく、家族など高齢者ドライバーを取り巻く人たちが日常生活だけでなく、運転に関しても適切な助言をすることが大切であると言えるでしょう。