こんにちは、田中です。先日(11月24日)、地元長野県で積雪があったようです。11月の積雪は長野県でも珍しいことです。大阪も最近めっきり寒いので、バイクでの訪問が厳しい季節になりました。でもこういう時期だからこそ、あったかインナーの効果を試せるチャンスだと、前向きに捉えています。

 

前回は「理学療法士と作業療法士の違いって、なに??」というタイトルで、理学療法及び作業療法士法を元に書きました。

 

理学療法士は技術と理論が全て!!(過去の私)

私は介護保険の分野で働く前は、急性期病院やクリニックの外来で働いていました。仕事上での興味といえば、理学療法士に関わる技術や理論などでした。それ以外には全く興味ないと言っていいほどでした。自分の職業に関わる法律なんて全く興味なかったし、介護保険法なんて自分には無縁のものだと思っていました。

ひょんなことから訪問看護ステーションに異動となり、異動直後は「まあ、いままで通りの臨床をやってればいいんでしょ?」くらいの気持ちで働きました。が!!サービス担当者同士で交わす言葉の意味がわからない、ご利用者からの質問に答えられない、会議で上司からの質問に答えられない、部下や後輩からの意見に対する答えが持てない、などなど、非常に肩身の狭い思いをしました。そこで、介護保険分野の勉強をする目的で介護支援専門員の試験を受けることを決めました。

介護支援専門員の試験勉強で最初に困ったこと

私は試験日のだいたい半年前から勉強を始めました。かなり遅いスタートでしたね。試験勉強を始めて最初に困ったこと。それは、「言葉の意味がまったくわからん!!」でした。初めて参考書を開いたときには、まったく言葉が入って来ず、問題の意味もわからず勉強するのにすごく苦労しました。

法律というものは、聞いたこともないような言葉・単語や、小難しい言い回しがありますよね。普段、マンガばかり読んでいる私は出鼻を挫かれました。

言葉を整理すればすんなり読めた!!

私にとって何が難しかったというと、参考書のほとんどの理解が出来ませんでしたが、特に法律とか政令・省令、規則や条例の違いがわかりませんでした。「介護保険に関するルールってひとつの所から出てるんじゃないの!?」と思い少しパニックになりました。

実際は介護保険に関して法律があり、政令・省令があり規制・条例・告示などがあります。それぞれに役割があり、どれも大切な内容です。

一般的に法の優位性は、
憲法 > 法律 > 政令・省令 > 規制・条例等

となります。憲法が1番上でその次に法律、政令・省令、規制・条例等の順番になります。ざっくり言うと、法律は国会で、政令は内閣で、条例は都道府県市町村で決められた決まりと考えてよいと思います。国会や内閣で決めた決まりごとを都道府県市町村で決められた決まりごとが上回ることは当然ありません。

法律は憲法を元に作られています。憲法とはその国のありかたを書いたものですね。つまり、その国の目指すべき姿がそこに書かれています。なので、法律は憲法に書かれている国のあり方に沿った内容でなければなりません。

法律は言葉・単語の意味が難しいので、ひとつひとつの言葉の意味を整理する必要があると思います。そうすることでスッと読めるようになるはずです。まずは、憲法とはなにか?法律とはなにか?政令・省令とは?それぞれがどのような位置づけで存在しているか、を整理すると読みやすくなります。そして、それぞれを介護保険に関することで説明すると、以下のようになります。

○法律:国会での民主的な手続きを経て制定される。
・介護保険法(平成九年法律第百二十三号)
・介護保険法施行法(平成九年法律第百二十四号)

○政令:憲法および法律の規定を実施するために内閣が制定する命令。
・介護保険法施行令(平成十年政令第四百十二号)

○省令:各省大臣がその行政事務について、法律や政令を施行するため、または法律や政令の委任に基づいて発する命令。○○施行規則と呼ばれることが多い。
・介護保険法施行規則(厚生省令第三十六号)
・指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令第三十七号)
・指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(厚生省令第三十八号)

○告示:一定の事柄を周知させるため、公衆が知ることが出来る状態に置くこと。
・指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(厚生省告示第十九号)

○通達:省庁の内部規則、行政機関が法令の解釈について下級機関に通知・指示するもの。法規性がないため、国民が通達の内容に直接拘束されるものではない。行政機関はこの通達に沿って行動するので、事実上の影響がある。
・指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(老企第二十二号)

いかがでしょうか?少し整理出来たのではないでしょうか。介護保険法施行規則や、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準などは業務を行う上で目にすること多いと思います。これらは、介護保険法や介護保険法施行法を施行するために、法律や政令の委任に基づいて発せられた命令です。「どこが」、「何のために」出したものなのかわかると、参考書なども読みやすくなると思います。

試験勉強でも通常業務でも重要な法規

法規は介護保険専門員の試験勉強の中でかなりのウェイトを占めますし、かなり高いハードルです。全てを覚える訳ではないですが、内容を理解しないと解くことが出来ない問題が多くあります。避けては通れない道と言えますね。そんな試験勉強の効率を上げるために、すぐに参考書を開くのではなく、まずは言葉の整理をしてみてはいかがでしょうか?最初に問題や参考書を見たときの印象はガラッと変わるはずです。

介護支援専門員の試験を無事パスし、介護保険分野の法規に関する知識も少し増えた私は、以前感じていたような肩身の狭い思いをするということはなくなりました。
ご利用者や部下、後輩からの質問に答えられる!
会議中、上司からのコンプライアンスに関する質問に適切に答えられる!!
臨床以外の業務を効率的に行うことが出来るようになりました。さらに、サービス担当者会議など、現場でも自分の持っている法律に関する知識が役立つときが必ずきます。法律についての勉強は、私にとってメリットだらけでした。理解するには高い壁ですが、ひとつひとつ言葉を整理すると、少しずつ紐解かれていくことと思います

長文になってしまいました。

最後まで読んでくださり感謝申し上げます。

内容 介護保険関連
〇法律 国会での民主的な手続きを経て制定される ・介護保険法(平成九年法律第百二十三号)

・介護保険法施行法(平成九年法律第百二十四号)

〇政令 憲法および法律の規定を実施するために内閣が制定する命令。 ・介護保険法施行令(平成十年政令第四百十二号)
〇省令 各省大臣がその行政事務について、法律や政令を施行するため、または法律や政令の委任に基づいて発する命令 ・介護保険法施行規則(厚生省令第三十六号)
・指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令第三十七号)
・指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(厚生省令第三十八号)
〇告示 一定の事柄を周知させるため、公衆が知ることが出来る状態に置くこと。 ・指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(厚生省告示第十九号)
〇通達 省庁の内部規則、行政機関が法令の解釈について下級機関に通知・指示するもの。 ・指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(老企第二十二号)