作業療法士の河原です。今回は理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)として働く中で妊娠・出産時期での働き方やその制度について考えたいと思います。

療法士という職業は女性の比率が非常に高く、理学療法士で3割、作業療法士で6割、言語聴覚士では8割が女性という職業です。また、仕事のやりがいや復職のしやすさから出産前後でも働く方が多い職業と言えるでしょう。私自身は男性ですが、出産前後における制度について詳しいわけではありませんでしたので、今後自分の周りで働く女性療法士がどのような制度の中で働いているのか知るために調べてみました。

妊娠・出産・育児休暇に関わる制度

 出産手当金育児休業給付金
対象者健康保険加入者雇用保険加入者で育児休暇後働く予定のある方
期間出産日を含む前42日間と出産日翌日から56日間出産後57日目から子が1歳になるまでが基本
支給金額給与の3分の26ヶ月までは給与の3分の2
6ヶ月以降は給与の2分の1
社会保険料免除免除

出産手当金

出産手当金とは

仕事をしている女性が出産をする場合、出産前後で休まなければなりません。その際に給与がでない会社がほとんどですので、健康保険から生活を支えるために支給されるお金のことです。

対象となる人は

健康保険の被保険者です。2007年3月までは、退職後6カ月以内に出産された方も対象でしたが今は対象外となっています。出産のため仕事を休み報酬をもらってないことが必要です。

対象となる期間は

出産日を含む(出産日が予定日より遅れたときは予定日)前42日目(多胎の場合98日目)から、出産日の翌日から56日目までの範囲で会社を休んだ日数分が支給されます。

支給される金額

被保険者の標準報酬月額×3分の2=支給される金額 です。

標準報酬月額が30万円の人であれば、

30万円÷30×3分の2×98=約65.3万円です。

育児休業給付金

育児休業給付金とは

男性、女性に関わらず育児のために育児休業を取得することが認められています。

対象となる人は

次の全てを満たしている方が対象です。

雇用保険加入者

事業所で1年以上雇用されている方

子供が1歳を超えてからも引き続き雇用される見込みのある方

対象となる期間は

基本的には子供が1歳になる前日まで取得することができます。

次の場合は、育児休業を1歳6カ月まで延長することが可能です。保育所への入所を希望し、申し込みをしているが入所できない場合。配偶者の死亡、負傷、疾病などのやむを得ない事情により、子供の養育が困難になった場合。

支給される金額

育休前の日給 × 日数 × 67%(6ヶ月以降は50%)

育休前の給与が30万円の人であれば、

約182万円です。

妊娠中の働き方について

(1)妊娠中の通勤緩和

(2)妊娠中の休憩に関する措置

(3)妊娠中の症状等に対応した作業の制限、勤務時間の短縮、休業等の措置

事業主は上記を妊婦から申し出があれば対応しなければなりません。

時短勤務や、妊婦や胎児を守るために作業の軽減を目的とした事務職への配置変換を求めるケースがありますが、男女雇用機会均等法においてはそのような申し出に対して事業主は断ることは原則できません。その際に、両者の同意の基に合理的に判断できるような給与等が下がることは差支えありません。

まとめ

病院等は女性の割合が多い職場なので、出産前後における対応がきちんとなされている職場は多いかと思います。しかし、一方で出産前後における制度の変化についてこれていない職場が存在している事もあるかと思います。制度を理解してみんなが平等に働ける職場を作っていく必要があると思います。