自己紹介

初めまして、アキラです。私は臨床6年目の作業療法士です。今は訪問リハの分野で働いていますが、簡単な経緯としては急性期病院で脳血管・整形疾患や慢性期病院で神経難病・呼吸器・小児疾患と広く浅く経験してきたので得意分野がない状態です。ブログでは日々の業務の中で興味を持った内容に関して独り言のように書けたらと思います。ご意見、ご指摘を頂戴できれば情報交換できるので私自身の成長に繋がるのかと考えます。どうぞよろしくお願いします。

今回のブログ内容は以前の病院で呼吸器疾患を経験しましたが、大学の作業療法学科では十分に勉強していなかった分野だったので、知識を深めたいと感じたのをきっかけに呼吸認定療法士の資格を取ろうと決意した時に調べた内容について書かせてもらいます。

呼吸認定療法士の資格を取ってもデメリットだらけなの?

呼吸認定療法士とは日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔学会の3学会から作られた認定資格です。学会認定の試験であり、国家資格ではありません。その為、資格を取っても臨床で行える医療行為が増えるわけではありません。
平成27年度までに約4万人の有資格者がいます。受験者は年々増え、平成27年度には約5000人もの方が受験されています。
それでは何故、毎年多くの医療職者が資格を取るために受験するのでしょうか?

学会の目的としては
呼吸療法チームの一員として能力を発揮するために必要な「呼吸療法の目的」「理論」「治療の実際」「機器の管理」などについて、高度な専門知識を身に着けます。

受験資格としては
看護師、理学療法士、作業療法士、臨床工学技士は臨床経験2年
准看護師であれば3年
そして、3学会が認定する講習会、学会に参加して受験に必要なポイントを満たす必要があります。

資格を取るまでの大まかな流れとしては、3月末に学会ホームページより受講要項、申込書のダウンロードを行い、4月に講習の申し込み(ここが一番の難関ともいわれる)をして、8月に講習を受講し、11月の筆記試験を受験し、合格して、申請を行うと呼吸認定療法士として登録されます。

資格を取るまでにかかるお金は、講習会に20000円、試験に10000円、認定登録料に3000円、合計33000円かかってきます。
また、講習会と試験は東京で行われます。その為、関東以外からの受験される方は2回の交通費に加え、講習会は2日間行われるため宿泊費がさらにかかってきますので、なかなかの出費です。

そしてここまで資格を取るために、手間とお金を掛け、メリットはあるのでしょうか。
先にも述べたように、国家資格ではないため、新たにできる医療行為はありません。
そこで学会が独自に行った、アンケートの結果ではこの下記の結果が出ています。

Q,1 資格取得を勤務先に公表しましたか?
A,1 9割が公表している。残り1割が公表していない。とあります。
公表しない理由として、「責任を負わされるから」「公表してもいいことがないから」などの返答がありました。
Q,2 認定取得に職場から優遇を受けましたか?
A,2 95%が「特に優遇はない」残りの約5%の返答で「給与加算がある(手当がつく)」「給与号俸があがった」「昇任した」とあります。
Q,3 呼吸療法認定士として行なう、独自の業務をお答え下さい。
A,3 約6割が「特に独自の業務を行っていない」とあり、残りの約4割が「勉強会の主催」「呼吸ケアチームの結成やラウンド」「医療機器管理業務」「安全管理責任者」といった活動を行っている。
Q,4 呼吸療法認定士として業務上の権限が与えられていますか?
A,4 97%が「与えられていない」残りの3%が「与えられており」以下のような権限が
与えられているようです。「ウィーニングの実施」「換気条件の設定変更」「人工呼吸器の初期設定」「在宅看護での吸引」といった返答がありました。
Q,5 個人における呼吸療法の技術水準が向上したと思われますか?
A,5 約7割の方が「役に立った」と返答があり、「患者管理」「全体管理」「機器管理」
「感染管理」といった内容で技術水準の向上があったと思われている。
Q,6 なぜ呼吸療法認定士の認定を受けようと思われましたか?
A,6 「呼吸に関して造詣を深めたかった」「キャリアアップに役立つと思った」「いろいろな資格取得に興味があった」「知人が認定を受けた」「職場から勧められた」「知人に勧められた」「呼吸ケアチームの一員として勤務したかった」と返答がありました。

以上が、アンケート結果の一部を抜粋したものです。
資格を取得することで、就職に有利とありますが一般的に言いますが、1割の人は公表しないとあります。これはおそらくすでに働いている場合だと公表しても、多くの場合「優遇されない」それどころか業務が増えて新たな活動に参加することになっています。  取得後の権限が与えられるのはごく一部の施設だけです。手間とお金をかけて取得した資格ですが特別に優遇されずに業務が増えただけで、権限も与えられない方が大半です。
しかし、Q,5やQ,6では取得することで個人の臨床で働く技術が向上した、知識を深めたかったなどの解答があり、また「呼吸ケアチームの一員として働きたかった」という解答からは、業務が与えられることは押し付けられるのではなく、新たな分野の仕事を経験でき、自身の臨床経験の為になると、向上心のある人もいるのでしょう。なにより、学会が資格を認定する目的としてはチーム医療に必要な高度な知識を身に着けるとあり、 それが何よりの資格を持つ意味なのではないでしょうか。
今後も有資格者が増え、患者さんや利用者さんに質の高い医療が提供されることを願っています。