こんにちは、だいすけです。

○○と○○、違いってなに?シリーズ。
「訪問看護」と「訪問リハビリ」の違いについての第5弾。

第5弾の今回は、訪問看護と訪問リハビリの報酬面についての比較をします。

難しいお題ですが、あまり話が膨らまないように、単純に「どっちが儲かるのか?」という観点で話を進めたいと思います。


基本的な内容を復習したいという方は、第1弾から第4弾までを御覧ください。

第1弾では訪問看護と訪問リハビリテーションの違いについて介護保険法に基づいてお話しました。
詳しくは第1弾を御覧ください。
「訪問看護」と「訪問リハビリ」似ているけれど別物です。第1弾

第2弾は、基本方針や設備などの基準を比較しました。
基本方針にリハビリテーションという文言があるかないか、またそれぞれの母体が異なることを説明しました。
「訪問看護」と「訪問リハビリ」似ているけれど別物です。第2弾

第3弾では「訪問看護」と「訪問リハビリ」の人員に関する基準について比較しました。管理者や看護師の設置義務など違いは明確でしたね。
「訪問看護」と「訪問リハビリ」似ているけれど別物です。第3弾

第4弾では私の主観的な意見を中心に、療法士との他職種連携について述べています。
「訪問看護」と「訪問リハビリ」似ているけれど別物です。第4弾

訪問看護ステーション事業所には、規模の大きい事業所も小さい事業所もありますね。療法士が配置されている事業所もあれば、配置されていない事業所もあります、訪問看護ステーションですから当然です。精神を専門にやっているところもありますね。
対して、訪問リハビリは療法士何人以上という基準はないので、一人のところもあれば、複数人のところもあります。私がクリニックで働いていたときは、外来の合間に訪問に行っていました。そういうところは多いでしょう。

様々な業務形態がありますが、今回の比較は療法士に限った話にさせてください。なので、理学療法士等が配置されていない訪問看護ステーションは除きます。訪問看護ステーションからの理学療法士等の訪問(訪問看護Ⅰ5)と訪問リハビリの比較です。

比較は単位数ではなく金額でしましょう。1単位の単価は10円とします。
数字の単位に注意してください。よく、40分間の訪問を「2単位分訪問します」と言う療法士がいますが、これは厳密にいうと間違いです。訪問看護Ⅰ5で言うと1回20分で302単位です。なので40分の訪問は、2回分、602単位というのが正しいです。

パターン1:要介護度3、退院後5ヶ月、週2日の訪問、1日40分(2回)実施、当月から新規開始され合計で8日間訪問した。

 ○訪問看護の場合

1日40分を8日間なので、訪問看護Ⅰ5が16回です。

302単位×16回=4832単位

 訪問看護費
イ 指定訪問看護ステーションの場合
(1) 所要時間20分未満の場合 310単位
(2) 所要時間30分未満の場合 463単位
(3) 所要時間30分以上1時間未満の場合 814単位
(4) 所要時間1時間以上1時間30分未満の場合 1,117単位
(5) 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問の場合(1回につき)  302単位

さらに、今月からの開始なので、

4832単位+300単位=5132単位

初回加算 300単位
注 指定訪問看護事業所において、新規に訪問看護計画書を作成した利用者に対して、初回若しくは初回の指定訪問看護を行った日の属する月に指定訪問看護を行った場合は、1月につき所定単位数を加算する。

これを料金で計算すると、

5132単位×10円=51320円

となります。

○訪問リハビリテーションの場合

302単位×16回=4832単位

4 訪問リハビリテーション費
イ 訪問リハビリテーション費(1回につき)  302単位
注1 通院が困難な利用者に対して、指定訪問リハビリテーション事業所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、計画的な 医学的管理を行っている医師の指示に基づき、指定訪問リハビリテーションを行った場合に算定する。

ここまでは同じですね。
訪問リハビリには様々な加算があります。

サービス提供体制強化加算 6単位/回
リハビリテーションマネジメント加算 (予防は含まず)  60単位/月
短期集中リハビリ加算(3ヶ月以内) 200単位/日
社会参加支援加算 17単位/日

パターン1で上記の加算該当は、サービス提供体制強化加算とリハビリテーションマネジメント加算、社会参加支援加算です。
単位に気をつけてください。

サービス提供体制強化加算 6単位×16回=96単位
社会参加支援加算 17単位×8日=136単位
リハビリテーションマネジメント加算 60単位

なので、

4832単位+96単位+136単位+60単位=5124単位

これを料金で計算すると、

5124単位×10円=51240円

パターン1の場合、
訪問看護・・・51320円
訪問リハ・・・51240円

となり、訪問看護の方が報酬は高いです。
ポイントは「新規開始」ですね。
訪問リハビリは様々な加算があり、パッと見、こっちのほうが報酬高いんじゃないか??と思えますが、訪問看護の初回加算300単位には敵わないようです。

パターン2:パターン1の翌月、訪問日数は同じ。

○訪問看護の場合

初回加算がなくなるので、

302単位×16回=4832単位

これを料金で計算すると、

4832単位×10円=48320円

となります。

○訪問リハビリの場合

4832単位+96単位+136単位+60単位=5124単位

これを料金で計算すると、

5124単位×10円=51240円

パターン2の場合、
訪問看護・・・48320円
訪問リハ・・・51240円

これは少し差がつきましたね。

訪問開始の翌月は訪問看護の方が報酬は低くなります。
事業所にとっては報酬ダウン、ご利用者にとっては負担減、これをどう捉えるかは人それぞれですね。

パターン3:要介護度3、退院翌日から訪問新規開始、1日40分(2回)実施、合計で8日間訪問した。

○訪問看護の場合

1日40分を8日間なので、訪問看護Ⅰ5が16回です。

302単位×16回=4832単位

さらに、今月からの開始なので、

4832単位+300単位=5132単位

これを料金で計算すると、

5132単位×10円=51320円

となります。

○訪問リハビリテーションの場合

302単位×16回=4832単位

続いて加算です。

サービス提供体制強化加算 6単位×16回=96単位
社会参加支援加算 17単位×8日=136単位
リハビリテーションマネジメント加算 60単位

それと、短期集中リハビリ加算があります。

8日×200単位=1600単位

これを料金で計算すると、

4832単位+96単位+136単位+60単位+1600単位=6724単位

6724単位×10円=67240円

パターン3の場合

訪問看護・・・51320円
訪問リハ・・・67240円

だいぶ差がつきましたね。
ポイントは退院後間もないという点です。訪問看護の場合、退院直後であっても加算はつきません。

パターン4:パターン3の翌月、訪問日数は同じ。

○訪問看護の場合

初回加算がなくなるので、

302単位×16回=4832単位

これを料金で計算すると、

4832単位×10円=48320円

となります。

○訪問リハビリの場合

4832単位+96単位+136単位+60単位=5124単位

短期集中リハビリ加算は3ヶ月以内なので、当月も加算されます。

8日×200単位=1600単位

これを料金で計算すると、

4832単位+96単位+136単位+60単位+1600単位=6724単位

6724単位×10円=67240円

パターン4の場合

訪問看護・・・48320円
訪問リハ・・・67240円

差がつきました。18000円の差は大きいですね。

まとめ

本題である、「訪問看護と訪問リハ、どっちが儲かるの??」ですが、客単価としては、訪問リハビリの方が「儲かる」でしょう。やはり、加算がありますからね。これはでかいです。

それでは、事業所の実情で考えるとどうでしょうか。これは難しいですね。いろんな形態の事業所があるからです。
訪問リハビリは、だいたい5人程度の所が多いのではないでしょうか?療法士が30〜40人在籍している訪問リハビリは少ないと思います。
逆に療法士が30〜40人在籍している訪問看護ステーションは、少なくないでしょう。平均的にみれば10人程度在籍している訪問看護ステーションが多いでしょう。
そうなると、いくら客単価が高いといえど、半年とか1年という単位で見ると、訪問看護ステーションの方が「儲かる」かもしれません。数で勝負です。
しかしながら、同じステーションに在籍している看護師の稼働率が低ければ、、、。
そうした実情を踏まえると、事業所としてはそれほどの儲けはないかもしれません。看護師の赤字を補うほどの療法士の数がいれば話は別です。
看護師の訪問件数を超えて療法士を訪問させよう!!と考える経営者も多いでしょう。そういった現状に対して

「訪問看護計画において、理学療法士等の訪問が保健師又は看護師による訪問の数を上回るような設定がなされることは適当ではない」

という解釈が示されました。
この解釈に対してはこれ以上掘り下げるのはやめます。

一応Q&Aも載せておきます。

訪問看護に期待されるものは、第一義的には看護師又は保健師によって提供されるものである。一方、退院・退所後等に必要となるリハビリテーションのニーズについては、医療機関等による訪問リハビリテーションにおいて提供されることを期待しており、このため、今回の報酬改定においては、より効率的・効果的なリハビリテーションを実施する観点からリハビリテーションマネジメントを導入し、退院・退所後等の短期集中的なリハビリテーションの実施を推進するための加算を設定したところである。したがって、各自治体におかれては、この趣旨に則り、必要に応じて、各事業所に対し、看護師を新規に確保するなどのサービス提供体 制の見直し等について指導方願いたい。なお、介護報酬の算定との関係では、こうした見直し等の期間を考慮した一定期間(例えば6月間程度など)を設けるなど、ただちに報酬を算定できない取扱いとすることによって利用者の生活に支障を来すことのないよう配慮されたい。また、仮に半数を超える場合であっても、リハビリテーションのニーズを有する利用者に対し、病院、老人保健施設等が地域に存在しないこと等により訪問リハビリテーションを適切に提供できず、その代 替としての訪問看護ステーションからの理学療法士等の訪問が過半を占める場合や、月の途中で入院等によりサービスの提供が中止となり、結果的に理学療法士等による訪問が上回る場合など、適切なケアマネジメントを踏まえた上で、利用者個々の状況を勘案して、一定期間経過後であってもなお、やむを得ないと認められる場合については、各自治体の判断により、算定できる取扱いとして差し支えない。

平成18年4月改定関係 Q&A

訪問リハビリの方に目を向けましょう。

訪問リハビリと訪問看護がある医療法人が大きな病院で、500床くらいの病院とします。その病院から毎日、毎週、毎月という単位で自宅へ退院される方が多くいらっしゃいます。そういう方々を漏れなく退院日から訪問リハビリで訪問して、3ヶ月間短期集中加算をとって、3ヶ月以降は訪問看護やデイサービスに以降する、という流れがあるとすると、これはかなりの報酬が見込めます。

事業所や法人の違いだけでなく、市区町村の違いもあるかもしれません。
いわゆるエンドレスな訪問に対して厳しい目を向ける市区町村であれば、訪問看護ステーションからの訪問がある程度の期間で終了する場合もありますよね。

話が膨らみすぎましたね。まとめましょう。

「訪問看護ステーションと訪問リハビリ、どっちが儲かるか??」

答えは、

「客単価で言えば訪問リハビリ!!」

で間違いないです。

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