こんにちわ!

福祉用具による事故防止シリーズの最後になります。
これまでの記事はこちら⇓
福祉用具による事故を知ろう!防ごう!①~製品評価技術基盤機構ってご存知ですか?~
福祉用具による事故を知ろう!防ごう!②~実際の事例~
福祉用具による事故を知ろう!防ごう!③~必要な知識や心構え~

これまで、福祉用具による事故を予防するために、必要な知識や注意点、連携の重要性等書かせていただきました。
そこで今回は、適切な連携をはかる為にも福祉用具支援専門相談員さんの仕事を知ろう!!という事で、『福祉用具サービス計画書、モニタリング』に関しお話しさせていただきたいと思います。

福祉用具専門相談員とは?

福祉用具専門相談員とは、福祉用具を利用する上で、選定や使用方法等をアドバイスする専門職です。
被介護者や介護者の病状や身体状況、取り巻く環境等をしっかり把握した上で、その方にあった用具を提案、また安全に使用できるよう使い方の指導等も行われ、活動範囲の拡大やQOLを向上させるためにも重要なお仕事です。介護保険の指定を受けた福祉用具貸与・販売事業所には2名以上の配置が義務付けられています。
福祉用具専門相談員の主な業務は以下の四つになります。

○選定         ○計画作成
○調整・説明      ○モニタリング

使用者が安心して安全に福祉用具を使用していくためには、上記全て大切なことなんですが、
今回は、その中でも計画・モニタリングに焦点を当ててお話していきます。

福祉用具専門相談員による計画・モニタリング

福祉用具サービス計画

平成24年4月の介護保険法の改正により、福祉用具貸与、販売サービスの提供について、福祉用具専門相談員による「福祉用具貸与計画」または「特定福祉用具販売計画」(以下「福祉用具サービス計画」とする。)の作成が義務づけられました。これは、次のような目的が挙げられます。
○利用者の心身の状況、生活環境を把握し、用具の適正化を図る、
○記録として残すことで第三者に対しても選定理由が明確になる。
○選定理由を明確にしておくことで、その後の機種変更が円滑に進められる。
○事故やトラブルに対してのリスクマネジメント、原因分析に用いることができる。
○情報の共有化

 

以下は、全国福祉用具専門相談員協会が掲載してる参考書式です。

(書式をクリックするとPDFファイルが開きます。)

計画書の様式は任意で、各事業所で定めたものとなりますが、最低限以下の項目が必要となります。

福祉用具サービス計画書における最低限の必要事項
(平成24年度介護報酬改定に関する関係 Q&A (平成 24 年 3 月 16 日)より抜粋)
①利用者の基本情報(氏名、年齢、性別、要介護度等)
② 福祉用具が必要な理由
③福祉用具の利用目標
④具体的な福祉用具の機種と当該機種を選定した理由
⑤その他関係者間で共有すべき情報(福祉用具を安全に利用するため に特に注意が必要な事項、日常の衛生管理に関する留意点等)。

身体状況や障害の状態、目標や選定理由等、多岐にわたる内容が盛り込まれています。

モニタリング

また、定期的に利用者のもとを訪問し、モニタリングがなされます。モニタリングでは、計画書に記載してある目標の達成状況や使用方法の確認、メンテナンス等行なわれるようですが、実施間隔は任意で、今回お話をお聞きした事業者さんは6ヶ月ごとに実施されているようです(必要であれば適宜実施)。また、使用者への計画書の説明やケアマネージャーへの報告も義務化されており、計画書・モニタリングを実施することで連携が深まることが期待されます(モニタリングシートは使用者への開示義務はなく、希望された場合のみのようです)。

 

 

 

 

 

 
(書式をクリックするとPDFファイルが開きます。)


このように、サービス事業者が個別の援助計画を立て定期的なモニタリングを行うことで、PDCAサイクル(計画⇒導入⇒確認⇒再評価)を形成し、適切な選定・安全な使用を進めていくことに繋がるんですね。

最後に

訪問介護スタッフや看護師、療法士の方々は、これまで福祉用具サービス計画書を確認されたことはあるでしょうか?恥ずかしながら、私はほとんど確認できていませんでした。もしかすると、訪問で伺っているスタッフが思っている使用者の能力や用具の目的と、福祉用具サービス計画では異なる事もあるかもしれません。療法士は使用者の身体機能や動作能力についてよく把握しているでしょうし、訪問介護の方は使用者のADL動作等普段の生活を良く知っておられると思います。そして、福祉用具専門相談員の方は福祉用具の専門家です。使用方法や特徴を熟知されており、事故対策に対しても常に念頭に置いて介入されている事と思います。職種によって把握している情報の不足やズレ等もあるかもしれませんので、事故を予防し、より質の高いサービスを提供する為にも、まずは福祉用具サービス計画書を確認して頂き、他職種との連携を図る1つのきっかけになればと思います。

以上で、『福祉用具による事故を知ろう!防ごう!』シリーズは終了となります。
おおまかな内容ではありましたが、これが事故の防止を考えるきっかけの一つになれば幸いです。
今回、『綜合メディカル株式会社』様、『ゆうえる株式会社』様にご協力いただき、色々なお話しを聴かせていただきました。
お忙し中、いつもご協力いただき、本当にありがとうございます。