福祉用具の事故に関して、3回目です。

これまでの記事はこちら⇓
福祉用具による事故を知ろう!防ごう!①~製品評価技術基盤機構ってご存知ですか?~
福祉用具による事故を知ろう!防ごう!②~実際の事例~

前回は実際にあった事故に関して書かせていただきました。
では、その事故を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
今回は、福祉用具専門相談員の方のご意見も交えて、使用者だけでなく、医療・介護に携わる全てのスタッフが有しておくべき知識や心構え、注意点等記載させていただきます。

福祉用具の正しい使用方法を確認する

福祉用具の説明書を確認されたことはありますか?説明書にはその用具の特徴や注意点等、たくさん記載されています。

電動車椅子であれば、車椅子毎に『実用登坂角度』なんてものも記載されています。上り坂がきついところは気をつけるくらいの知識しか無かったので、事前に確認に必要ですね(電動車椅子は6°、電動カートは10~12°が多かったです)。また、正しい方法を知るためにも、家族や周囲スタッフの方もどんどん使ってみましょう!

身体状況の把握

使用者の身体能力が変化し、使用していた用具が適さなくなる事は多々あることです。
現在は、さまざまな方に適応できるよう、一見同じような商品でも、機能の異なる用具が出ています。身体状況や使用目的に応じて選べるように、選択できる幅がぐっと広がっているんですね。身体状況に応じて、より使用者に適した用具がないか、定期的に検討しましょう。

事故事例の確認

今回のテーマの1回目でも上げさせていただいたように、これまでに発生した福祉用具による事故を知ることが大切です。使用者の操作ミスだけでなく、介助者が起こしてしまった事故もたくさんあります。『まさか、この用具でそんな事故があったなんて・・・』という事もあるかもしれません。導入時には、事例を調べ、予測した行動をとれるようにしましょう。

情報収集+想像力

ご利用者様とかかわるのは日常生活内においてごく一部の時間です。その方が実際どのような生活をしているのか、お伺いしているときには見えない事もあります。家族や他の関係者等から情報収集し、イメージしていくことが必要です。

使用者に携わる周囲の人たちの連携(注意喚起、情報共有)

導入前には、使用する用途や場所を踏まえて、正しく使用できるか等確認し、導入へとつながっていきます。しかし、日常生活内では、使用者が時には当初想定していた状況や方法以外で使用されることがあります。屋外用としてレンタルした歩行器を屋内で使ったり、歩行器を手すり代わりに使用したり・・・。今回、お話をお聞きした事業者さんは、定期的なモニタリングを実施されておられますが、頻度は事業所によって異なるようです。頻繁に訪問する事が多いと思われる訪問介護や訪問リハビリ等のスタッフの方が、正しい知識を持って注意喚起を行い、何かおかしなことがあれば福祉用具専門相談員への連絡できれば良いですね。

 

以上です。

今回、福祉用具専門相談員の方のお話を聞いて改めて感じたことは、事故の防止には周囲の方たちとの連携がとても大切だという事です。介護保険下のサービスではなかなか他事業所の方とお会いする機会は少なく、連携を図りにくいこともあるかもしれません。ですが、スタッフ個人がその使用者とかかわる時間は1週間のうち、数時間です。また、各々有している知識も異なります。事故防止のため、気軽に連絡が取りあえるような環境を作っていけたらよいですね。

次回が、今回シリーズの最後です。福祉用具専門相談員が行うモニタリングに関して記載させていただきます。