作業療法士の河原です。今回は北海道の理学療法士(PT)作業療法士(OT)言語聴覚士(ST)の求人事情です。千葉県の療法士事情について書いた際に「医療従事者数は西高東低」について触れましたが、北海道は違います。東日本にあって唯一というくらい医療従事者数が全国平均より多い地域になります。

 北海道の療法士数人口1万人に対して
(全国)
人口1万人に対して
(北海道)
養成校
PT4544人(7位)8.2人8.4人(25位)11校
OT3147人(4位)4.8人5.8人(23位)10校
ST998人(3位)1.3人1.8人(12位)3校

北海道の理学療法士

北海道の理学療法士は4544人で、人数では全国7番目の多さです。人口比率では全国25番目で平均的な数と言えます。学校の数も人口から考えると平均的で、今後も平均かそれ以上の数で推移していくことが考えられます。北海道は他の都道府県に比べると面積が広いので、地域によって療法士の数も大きく異なります。札幌や函館などでは理学療法士の数は多いですが、郊外になるとその数は少なくなります。

北海道の作業療法士

北海道の作業療法士は3147人で、人数では全国4番目の多さです。人口比率では全国23番目で理学療法士同様平均的な数です。学校の数は10校で、人口から考えると多い数です。学校の数から考えると、今後作業療法士の数は全国平均より増えていくことになると思われます。理学療法士同様に北海道内での作業療法士の数は地域格差が大きく、郊外になると作業療法士はまだまだ少ない地域が多いでしょう。

北海道の言語聴覚士

北海道の言語聴覚士は998人で、人数では全国3番目の多さです。人口比率では全国12番目の多さで平均より多い数です。学校の数は3校なので人口から考えると多いです。今後言語聴覚士の数は平均より多くなっていくことになると考えられます。しかし、学校の場所は札幌に2カ所、石狩に1カ所(石狩は札幌から電車で1時間ほど)なので、札幌近辺に言語聴覚士は集中してしまうことになります。理学療法士、作業療法士同様に札幌を中心とした都市部と郊外の差は大きいと考えられます。

北海道特有の医療機関事情

北海道の土地面積は日本全体の22%を占めています、そのため人口に対しての病院や医師の数は多いのですが、面積に対しての病院や医師、医療従事者の数は全国最下位になります。広い北海道に医療を提供するために、99床以下の病院や、小さな診療所が北海道内に点在しているのです。また、北海道で働く医師の3分の1程度が札幌で働いているとも言われています。北海道のPTOTSTや医療従事者の数が多いと言っても、札幌、函館、旭川などの都市部にその数は集中していることが考えられます。郊外になるとPTOTST含めた医療従事者の不足が問題になっています。

北海道のPTOTST給与(ハローワークデータより)

北海道で求人を出している法人の平均月収は204,367円で全国で40番目の金額です。全国平均は226,041円ですので、平均よりかなり少ない金額と言えます。前にもお伝えしましたが、給与はその職種の需要と供給のバランスや、その地域の物価に大きく左右されます。PTOTSTは近年その数が増えたことにより徐々にその平均給与が下がっています(参考:2017最新 理学療法士、作業療法士の平均月収 昨年より4千円下がる)。北海道は物価が安く、他の都道府県よりもPTOTSTの供給がある程度の数があることからも給与水準が低くなっていると考えられます。

北海道でPTOTSTとして働こう

北海道でPTOTSTとして働く場合、雪に慣れていない人にとってはどこに住んでもまず雪に慣れることが大切です。特に、雪国に慣れていない人にとって不安なのは雪かきでしょう。都市部のマンションや、戸建てでもロードヒーターがあるところなんかは雪かきは必要ないでしょうが、それ以外の場所では雪かきが必要になります。当然、患者さんの在宅での生活を考える上でも「雪がある」ことを想像しないといけないので、大阪で育ってきた私には想像つかないような問題や課題があるのでしょう。

北海道は広いので、道内を移動でも普通の県内移動とはわけが違います。北海道の東西は500km、南北は400kmです。500kmといえば私の住む大阪から福岡までの距離です。当然日帰りで行くような距離ではありません。同じ北海道と言っても、郊外に出ればどこに住むかで利便性や交通機関、自然、共育環境などなど大きく異なるので、どこで働くかは事前に情報収集が必要です。

北海道で働くと言っても、札幌などの都市部で働くのと郊外で働くのとでは異なる部分も多いでしょう。都市部であれば、交通の便もよく、大きな病院も多いため都会から引っ越した方でも戸惑うことも少ないでしょう。病院に関しても、PTOTSTだけでなく、医療従事者も充実しています。最近では、札幌などの看護師の有効求人倍率が下がってきているという話もあるので、「思ったような職場がすぐ見つからない。」なんてこともあるかもしれません。

一方郊外になると療法士はまだまだ足りていません。医師や医院も広い北海道を支えるために、少人数、小規模で地域を支えています。もちろんその中には療法士が求められているけど、療法士の数が十分ではない地域も多くあるでしょう。「困っている地域を支えていきたい」「大自然を感じながら働きたい」「スキー、スノーボードが好きだ」という方には北海道で働くにはぴったりと言えるでしょう。

「行きたい都道府県ランキング」で毎年1位か2位を獲得している北海道なので、遊ぶ場所、自然などに関しては日本のどこよりも魅力的なことは間違いないでしょう。また、20代~50代までの各年代で一人暮らしの数が日本で一番多いのも北海道です。住みやすい土地なので既婚者の方はもちろん、独身の方も人生を楽しむために北海道を選ぶのもおすすめです。偏った記憶かもしれませんが「北海道で出会って結婚」ってよく聞く気もします。独身の方なら自然を求めて、出会いを求めて北海道で働いてみましょう!!