長くなりましたが、トランスファボード編も4回目。これで最後となります。

 

過去の記事はこちら↓

トランスファーボード編その①【はじめに】トランスファーボード編その②【使用方法】トランスファーボード編その③【詳しく解説】

 

今回は、よく目にすることが多いと思われるトランスファーボード4種類を集めてみました。

サイズや形状、個々の特徴等、大きな違いはあるのでしょうか?

 

トランスファーボード4種

比較するトランスファーボードは、

A『イージーグライドS』、B『イージーグライドM』、C『イージーモーション』、D『マスターグライドM』

の4種です。

 ABCD
サイズ(cm)幅25×長さ60幅33×長さ60幅38×長さ78幅35×長さ60
重さ(kg)0.720.891.20.82
耐荷重(kg)135135130160
材質ポリエチレンポリエチレンABS樹脂ポリエチレン
滑りやすさ☆☆☆☆☆☆☆
その他かなり小さいタイヤと接触にしにくいように裏面に2か所溝があるブーメランのような特殊な形。アームレストが外せないタイプの車いすでもいける??持ち手部分が3か所あり。また、裏面に1か所溝がある

【サイズ】

↓並べてみました(㊧イージーグライドS以外、㊨イージーグライドSとM)

 

 

 

長さは60㎝が多く、イージーモーションのみ78㎝と長いですね。

ベッドから車椅子の移乗においては、利用者の横に車椅子をつけることが出来れば60㎝で全然問題ありませんでした。むしろ、ボードが長いと車椅子を遠くに置く等の調整が必要で、使いにくい!ポータブルトイレ等、被介護者と移乗側の距離が調整できず、移動距離が多い場合は長めのものが活躍しそうです。

イージーモーションS以外、幅はほぼ同じなので、体格に合わせて、検討すればよいかと思います。一般的な体系であれば、いちばん幅の狭いイージーモーションSでも問題なく使用可能でしたが、ボードを臀部に入れる際の位置調整は他の物に比べ注意が必要でした。

 

【重さ】

数百グラムの違いがあり、ボード導入検討時の一つの選定因子になるかと思います。

 

【滑りやすさ】

イージーグライドMが一番滑りやすかったです。イージーグライドSは、Mと同じ材質ですが、Mと比べわずかに滑りにくい印象でした(使用感に問題はありません)。坐骨以外の箇所の摩擦力が発生していたのかもしれません。また、材質の違いのためか、イージーモーションが摩擦力が高く滑らせにくかったです。

 

【その他】

○曲げることが出来る

B『イージーグライドM』、D『マスターグライドM』の二つは、裏面に溝があります。

 

今回使用した車椅子は介助式のものでしたが、自走式の車いすを使用している場合、移乗時にタイヤとお尻が接触してしまう可能性があります。そのため、溝があるタイプの上記2種は折れ曲がるため、お尻とタイヤの干渉を防ぐことができます。

 

○アームレストが外せないタイプでも使用可能?

C『イージーモーション』はブーメラン状で他のボードと比べると、変わった形でした。

取扱説明書をみてみると、基本的な使い方として『人的介助あり アーム・フットレスト取り外し不可』の場合も対象として書かれています。

 

↑アームレストを降ろした状態で使用してみましたが、中央部は支えがない状態で非常に安定が悪く、滑り落ちのリスクが高いように感じました。そのため、滑り落ちないようにしながらの使用は介助量が多く必要でした(使用方法が悪かったのかも。詳しい方がいらっしゃれば教えてください!!)。

 

○一人で使用する場合には使いやすい

D『マスターグライドM』は持ちやすいよう3か所穴が開いていました。

介助無しでお一人で使用される際には、差し込みや抜く際等、使いやすいと思います

 

【まとめ】

イージーグライドMが一番滑りやすかったので、個人的にはいちばん使いやすかったです。イージーグライドSでも坐骨が乗っていれば大きな差はありませんので、持ち運びをすることが多い人や、より扱いが楽な軽くて小さいものを希望される方はSタイプがおすすめです(今回ボードをお借りした業者さんではイージーグライドSをレンタルされる方が一番多いそうです)。イージーモーションは他の物に比べ長いので、移動距離が長い場合には適していると思います。しかし、説明書には可能と書かれていたアームレストが外せないタイプの車椅子での使用はあまりおすすめできません。車椅子に関して、どのボードを使用する場合でもアームレストが外れるタイプの物が安全でよいと思います。

また、トランスファーボード、エアーマットとは非常に相性が悪かったです。ベッドから車椅子に移る場合、エアーマットを固く設定してもベッド端坐位ではお尻が沈み込むため、その状態でボードをお尻に入れるとボードが斜めに浮き上がってしまい、使用できませんでした(車椅子からベッドへ戻る際は使用可能)。

 

以上で、トランスファーボード編は終了となります。

最後の比較は個人的な感想ですので、興味がおありの方はぜひ一度色々試してみてください。

今回、吹田市津雲台にある『ゆうえる株式会社』様にご協力いただき、トランスファーボードや車椅子をお借りしました。

ご協力いただき、ありがとうございました。