作業療法士の河原です。今回は理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の非常勤、アルバイト事情についてです。私自身も病院で働きながら訪問でアルバイトをし、その後外来、デイサービス等でも非常勤をしてきました。前回「療法士の~いまさら聞けないPTOTSTの年収(年収実態と昇給編)①~」で療法士の年収実態や、昇給、転職について書きました。が、常勤での年収が少なく非常勤として働く人も多くいます。また、常勤として働かず非常勤のみで働いているPTOTSTもいますので、その辺りの実態について書きます。

PTOTST非常勤の給与水準

PTOTSTの非常勤の給与水準についての公的な調査は実施されていません。まずは、私の実体験や過去の「療法士バブル」と呼ばれた時代の療法士の実体験をもとにお話しします。

2017年現在の非常勤給与水準
 外来
デイケア
訪問リハビリ
訪問看護
給与時給1600円~2200円1件3000円~5000円
(40分~60分)
メリット給与が安定している
移動が必要ない
給与が高い
直行直帰が可能な施設もある
勤務時間に融通が効きやすい
デメリット訪問に比べると給与が低い
流れ作業的にリハビリをこなすこともある
訪問が無ければ給与も無い
移動が大変

クリニックやデイサービスでの時給1600~2200円程度です。

クリニックやデイサービスは時給で給与がもらえるので、安定した収入が見込めますが、訪問に比べると収入は少ないことが多いです。

訪問リハビリや訪問看護ステーションでは1件あたり3000~5000円程度です。

訪問の場合非常勤療法士は1件〇〇円という形で働く勤務地が多いでしょう。1件あたりで給与が支払われるので、利用者さんが体調不良や予定が入ったりで訪問がキャンセルになれば給与が支払われないことが多いです。そのため、入職直後は給与が安定しないリスクがあります。

少し昔の非常勤給与水準(10~15年前くらい)

10年以上前のPTOTSTは今では考えられないくらい希少価値の高い職種でした。平成29年現在理学療法士の有資格者数は累計で15万人を超えています。10年前は5万人程度でしたので、10年間で約3倍に増えたことになります。また、2000年に始まった介護保険もPTOTSTの非常勤給与を上げる一つの要因となりました。当時デイケアを開こうと考える医療機関が多くあったのですが、施設基準に必要なPTOTが全く見つからないという状況でした。そのためPTOTの時給は5000~8000円とも言われる時代が一時的にありました。訪問系のバイトは今より少し高いくらいで、4000円~5500円くらいが相場でした。ちなみに私が非常勤として働いた最高時給は6000円で、外来リハビリのバイトでした。今では考えられないですね!!

非常勤勤務だけで働くPTOTST

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の中には常勤として働かず非常勤のみで働く方もいます。そんな方がどれくらい稼いでいるか気になりませんか?ちなみに私は非常勤の作業療法士として7年間くらい働いていましたので私の話も含めてどれくらい稼げるのか考えてみましょう。

頑張ればPTOTSTも年収1000万円も可能??

理学療法士でも年収が大台の1000万円も超えることはできるのかということですが、、、私が非常勤で週に6日朝から晩まで働いたときでも1000万円の大台には届きませんでした。

内訳をお伝えすると、、、
1日の給与 1日7件程度の訪問 1件当たりの給与は4,000円くらい 1日の給与=7件×4,000円=28,000円
月の給与月に25日程度働くので、月収=28,000円×25日=700,000円
年収で考えると840万円になります。十分高収入ですが、年収1,000万円までは少し差がありますね。
私が知っている人の中には日曜日も働いて非常勤ながら年収1,000万円に達している人がいましたので、不可能ではないということになります。

PTOTSTの非常勤勤務の社会保険や年金のこと

PTOTSTで非常勤で働く際に気になることの一つが社会保険や年金についてです。

健康保険と厚生年金について

厚生労働省によると平成28年10月より
従業員数501人以上の企業では、以下の全ての条件を満たしている方が健康保険や厚生年金の加入対象となります。
(1) 1週間の労働時間が20時間以上(雇用保険の加入要件と同じ)
(2) 雇用期間が1年以上の見込みがあること
(3) 年収が「106万円」以上(月収が「8万8,000円」以上)
(4) 学生でないこと
ちなみに500人以下の企業では常勤の4分の3以上働くことで健康保険と厚生年金に加入しなければなりません。

じゃあ一カ所で常勤の4分の3以上働いたら、社会保険に入れてくれるの?

私の経験で言うと、入れてくれる事業所と入れてくれない事業所がありました。社会保険に入るなら常勤になってくださいという事業所もありました。その辺りの対応は、事業所によって異なるので自分の目的によって非常勤先を選ぶのが大切でしょう。労災保険についてはどこでも加入義務があるので、労災に関しては保証があります。ただし、プライベートな理由でケガや病気になってしまった場合に保証が社会保険に加入が無ければ保証がありません。自分で何らかの任意保険に入るかなどしてリスクを減らしている人もいます。この社会保険料などの計算ほうほうについては次回詳しく記載します。

療法士の~いまさら聞けないPTOTSTの年収(非常勤社会保険編)③~

PTOTST非常勤勤務のまとめ

療法士として非常勤で働く方の理由は「貯金をしたい」「常勤では働けない環境」「年金などが信用できない」「常勤のしがらみが嫌だ」など様々です。私自身は20代半ばから「起業」を目的に非常勤で週6回働きました。前述したとおり年収は800万円程度でしたので、起業に向けて十分な貯金ができました。自分の目標や、置かれている状況によって非常勤で働くのもありだと思います。今回のPTOTSTの非常勤として働くきっかけや、自分に合った仕事を選んでいただければ嬉しいです。