平成29年2月がんの治療薬であるオプジーボの薬価が2分の1になりました。通常、薬価は2年に1度の変更が予定されており次回の変更時期は平成30年4月の予定でしたが、異例の変更でした。

オプジーボとは

簡単に説明すると、がん細胞を攻撃する『T細胞』を正常に働かせるための薬です。

がん細胞を攻撃する『T細胞』

がん細胞は『PD-L1』という物質を作ります。『PD-L1』は『T細胞』にあるPD-1受容器に結合することで、T細胞の機能のがん細胞への攻撃を消失させる役割を持ちます。

オプジーボは『PD-L1』とPD-1受容器との結合を阻害する役割を持ちます。

オプジーボが話題になっている理由

薬価が高く、国費の負担が大きい

オプジーボは100mg31.5万円(改定前は73万円)、1人の患者に対して年間1500万円以上の治療費がかかります。改定前では1人年間3000万円以上の治療費がかかるため、国費としての負担があまりに大きいということで話題になりました。

保険適応になるがんが限られている

2017年2月現在オプジーボが適応になっているがんは、『悪性黒色腫』、『非小細胞肺がん』、『手術不能か転移性の腎細胞がん』『ホジキンリンパ腫』です。その他のがんに関しては申請、もしくは臨床試験が進められている状況です。そのため、保険適応以外のがんでは自由診療で全額自費にて治療を受けなければならないのが現状です。

図 オプジーボの承認、申請、臨床試験の状況

※小野薬品工業決算資料参考

オプジーボが高額な理由

2014年オプジーボが世界で日本が1番に保険適応となった際、対象となる悪性黒色腫の患者は470人程度と想定されました。そのため、前例がなかったことに加え、想定人数が少なかったため年間3000万円という高額な薬価が設定ました。2015年に非小細胞肺がんが保険適応となったためその対象は1万5000人となったが、薬価は変更はありませんでした。そのため、巨額な薬剤費が必要となり社会的な問題となりました。また、現在保険適応となっているがん以外にも申請中、臨床治験中のがんが多くあり、今後も高額な薬剤費は問題となりそうです。